さとうなおきの「週刊アジュール」 第132回
Azure CDN/Front DoorのルールエンジンがGAに
Azure FunctionsのDurable FunctionsがPythonをサポート
2020年07月07日 08時00分更新
こんにちは、さとうなおきです。今回の「週刊アジュール」では、2020年6月21日~27日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
Azure Virtual Machines:エフェメラルOSディスク
IaaSの仮想マシン(VM)機能を提供するAzure Virtual Machinesは、エフェメラルOSディスクを提供しています。
エフェメラルOSディスクは、ステートレスアプリケーション向けの、より低コストでより高いパフォーマンスを提供するマネージドディスクです。エフェメラルOSディスクは、ローカルのホストマシン上に格納され、Azure Storageに永続化されません。
今回、エフェメラルOSディスクを、これまでサポートされていたVMキャッシュに加えて、VMの一時ディスク、リソースディスクに格納する機能が、プレビューになりました。
Azure Content Delivery Network/Azure Front Door:Rules Engine
Azure Content Delivery Network(Azure CDN)は、世界中のユーザーへのコンテンツ配信を高速化するCDNサービスです。
Azure Front Doorは、グローバルなウェブアプリケーションを高速に配信するためのセキュアでスケーラブルなエントリポイントを提供するサービスです。
2019年5月にプレビューになっていたAzure CDN Standard from MicrosoftのRules Engine(ルールエンジン)機能、今年5月にプレビューになっていたAzure Front DoorのRules Engine機能が、GA(一般提供)になりました。
Rules Engineを使うと、ネットワークのエッジでルーティングをカスタマイズできます。
- 更新情報「Azure Content Delivery Network standard rules engine is now available」
- 更新情報「Azure Front Door rules engine now generally available」
- ブログポスト「Rules Engine for Azure Front Door and Azure CDN is now generally available」
Azure Load Balancer:Azure Monitor for Networks
Azure Load Balancerは、レイヤー4のロードバランサーサービスです。
Azure Monitorは、Azureにおけるフルスタックの監視サービスです。
プレビュー中の「Azure Monitor for Networks」では、Azureのネットワークリソースの正常性とメトリックを構成なしで包括的に把握できます。
今回、Azure Monitor for Networksで、Azure Load Balancerの正常性監視、構成分析がサポートされました。
- ブログポスト「Azure Monitor for Networks を使用した Azure Load Balancer インサイトの紹介」
- 更新情報「Azure Monitor for Networks を使用した Azure Load Balancer Insights の紹介」
Azure Key Vault:Azure Monitor for Key Vault
Azure Key Vaultは、暗号化キーやパスワードなどを格納して管理するサービスです。
Azure Monitorで、「Azure Monitor for Key Vault」がプレビューになりました。
Azure Monitor for Key Vaultでは、Azure Key Vaultの要求、パフォーマンス、エラー、待機時間の統合ビューが提供されます。
Azure Monitor:ログアラート
Azure Monitorのログアラートで、Log Analytics APIへの直接リンク、ディメンションによってフィルタリングされたリンクが含まれるようになりました。
Azure Migrate:物理サーバー検出
Azure Migrateは、オンプレミス環境のAzureへの移行を支援する無料サービスです。オンプレミス環境の検出、アセスメント、依存関係のマッピング、VMのサイジングなどが可能です。
Azure Migrateで、物理サーバーの検出、評価のための資格情報として複数の資格情報を追加する機能が、プレビューになりました。また、アプライアンスあたりの検出可能なサーバー数が、250から1,000に拡張されました。
Azure Automation:DNSレコード変更
Azure Automationは、PowerShell/Pythonベースのプロセス自動化、構成管理、更新プログラム管理のサービスです。
Azure AutomationのDNSレコードが、リージョン固有のDNSレコードからアカウント固有のDNSレコードに変更されました。
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