さとうなおきの「週刊アジュール」 第130回
SQL DB Hyperscale/PostgreSQL/MySQLで暗号化のキー持ち込みをサポート
AKSでApplication Gateway Ingress Controllerがプレビューに
2020年06月19日 08時00分更新
こんにちは、さとうなおきです。今回の「週刊アジュール」では、2020年6月7日~13日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
Azure Storage:FilesのAD DS認証、論理削除、最大ファイルサイズ拡張、プライベートエンドポイント
ストレージサービス「Azure Storage」の一機能「Azure Files」は、SMBプロトコルベースのファイル共有サービスを提供します。
Azure Filesで、次の新機能がリリースされました。
- 3月にプレビューになっていた、オンプレミスActive Directory Domain Services(AD DS)認証のサポート(GA(一般提供)
- ファイル共有の論理削除(プレビュー)
- 最大ファイルサイズを1 TiBから4 TiBに拡張
- Azure File Sync:プライベートエンドポイントのサポート
詳細は、次のページをご覧ください。
- ブログポスト「Azure Files でのオンプレミス Active Directory Domain Services 認証の一般提供開始」
- ブログポスト「Azure Files enhances data protection capabilities」
Azure Firewall:強制トンネリング、SQL FQDNフィルタリング
Azure Firewallは、Azure Virtual Networkリソースを保護するファイアウォールサービスです。
[Azure Firewallで、次の新機能がリリースされました。
- 強制トンネリング(GA)
- SQL FQDNフィルタリング(GA)
- DNAT、SNATの両方で、複数のパブリックIPアドレスの上限が100から250に
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Monitor:LogsのREST API
Azure Monitorは、Azureにおけるフルスタックの監視サービスです。
Azure Monitorの一機能であるAzure Monitor Logs(旧称Azure Log Analytics)は、Azureやオンプレミス環境のリソースのログを収集、分析するサービスです。
Azure Monitor Logs向けのREST APIの新バージョン「2020-03-01-preview」がリリースされました。
Azure Cost Management:しきい値編集、100%を超える予算アラート上限
Azure Cost Managementは、マルチクラウド環境での使用料金の管理、監視、最適化のためのサービスです。
これまで、予算が既にトリガーされた後にしきい値やアラートの割合を増やした場合、次の評価期間でのみ予算がトリガーされていました。今回、この場合に、同じ予算期間に対してアラートを発生させられるようになります。
また、これまで、予算アラートでは最大しきい値に100%を設定できました。今回、内部コストマージンがある場合のために、最大1000%に予算アラートを設定できるようになりました。
Azure App Service:ハイブリッド接続、リージョン仮想ネットワーク統合
Azure App Serviceは、ウェブアプリ、ウェブAPI、モバイルバックエンドをホストするためのサービスです。
Azure App Serviceの「ハイブリッド接続」(Hybrid Connections)を使うと、Azure App Service上のアプリから、オンプレミスのシステムやサービスにセキュアにアクセスできます。
ハイブリッド接続が、これまでGAになっていたWindowsに加えて、今回、LinuxでもGAになりました。
Azure App Serviceの「リージョン仮想ネットワーク統合」は、Azure App Serviceを、同じAzureリージョン内の仮想ネットワークに接続します。
リージョン仮想ネットワーク統合が、3月にGAになっていたWindowsに加えて、今回、LinuxでもGAになりました。
- 更新情報「Azure App Service regional virtual network integration for Linux apps is now available」
- ブログポスト「General Availability of Linux Hybrid Connections」
- ブログポスト「General Availability of VNet Integration for Linux Web Apps」
Azure Kubernetes Service (AKS):ノードイメージのアップグレード、ノードサージアップグレード、Application Gateway Ingress Controller
Azure Kubernetes Service (AKS)は、マネージドKubernetesサービスです。
Azure Kubernetes Service (AKS)で、次の2つのアップグレード機能がプレビューになりました。
- ノードイメージのアップグレード:Kubernetesクラスターのアップグレードなしで、OSやコンテナーランタイムのアップデートが可能に
- ノードサージアップグレードのカスタマイズ:アップグレード時に使われる追加ノード数となる、最大サージカウント(既定では1)を構成可能に
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Application Gatewayは、SSLオフロード、セッションアフィニティ、 WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)などの機能を提供するレイヤー7のロードバランサーです。
Azure Kubernetes Service (AKS)で、Application Gateway Ingress Controller(AGIC)が、パブリックプレビューになりました。
Application Gateway Ingress Controllerを使うと、Azure Application Gatewayを介して、Azure Kubernetes Service (AKS)上のアプリケーションをインターネットに公開できます。
Azure Service Fabric:7.1 CU1
Azure Service Fabricは、Windows Server/Linux上で動作するマイクロサービスプラットフォームであり、コンテナーオーケストレーターでもあります。
Azure Service Fabric 7.1 CU1(初回更新リリース)が、利用可能になりました。
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