「Backlog」ユーザーを中心とした580名を対象に実施した調査結果
緊急事態宣言以降、IT・インターネット業界のテレワーク導入率や利用率が向上
ヌーラボは4月22日、「第2回新型コロナウイルス感染症に伴ったテレワークの導入に関する調査」の調査結果を発表した。本調査は、4月6日~4月10日の期間、プロジェクト管理ツール「Backlog」のユーザーとBacklogのSNSフォロワー計580名を対象にインターネットで実施したもの。
「あなたの職場では『テレワーク』に関しての指示がありましたか?」という質問では、2月時点でIT・インターネット業界の企業に在籍する人の約45.2%が「以前から可能だった」「今回をきっかけに許可が出た」と回答したが、3月時点では63.7%、4月の緊急事態宣言発令後は84.5%まで増加した。
また、2月時点では、テレワークの許可が下りていても実際にテレワーク制度を活用している人の割合は57.9%だったが、新型コロナウイルスの流行拡大とともに、3月は76.9%、4月は91.6%となり、利用率も急激に増加したことが判明した。
IT・インターネット業界以外でも、4月の時点で76.3%の人が「以前から可能だった」「今回をきっかけに許可が出た」と回答。ヌーラボによれば、本調査はBacklogのユーザーが中心となっているため、一般的なIT・インターネット業界以外の状況よりもテレワークの導入が進んでいると予想されるとのこと。
日本を8エリアに分割し、全業界を対象にテレワークの導入率を分析したところ、2月時点では新型コロナウイルスの流行が早かった北海道が1位で、首都圏よりも高かったことが判明。そこから4月にかけて、新型コロナウイルスの流行エリアとともにテレワークの導入が進んでいることが伺える結果となった。
2〜4月における企業のテレワークへの対応としては、「紙が必要な業務、捺印が必要な業務の簡素化」、「セキュリティー面の見直し」、「生産性や打ち合わせの見直し」、「テレワーク対象社員の拡大」などがあったとのこと。
テレワークで困ったことについては、「自宅の業務環境の整備」や「隣人への機密情報漏洩の配慮」をはじめ、「子育てとテレワークの両立」、「慢性的な運動不足」との回答があった。
また、テレワークができていない人からは「会社のWi-Fiに接続した端末を使う業務があるため在宅勤務ができない」、「派遣社員のみ出勤義務がある」「緊急事態宣言が出ていない地方拠点に対して特に指示がなかった」という声があがった。
このほか、「常駐先企業の正社員のテレワーク実施にともない、常駐先から派遣元に戻った。しかし派遣元はテレワーク未実施だったため、社屋の人口密度がアップして危険度が増してしまった」という回答もあったとのこと。