令和2年も意欲的に新モデルを投入しているTSUKUMOのeX.computerのウェブを何気にチェックしていると、ふと目に入ったのが、「注目パーツ情報 eX.computer 使用パーツ徹底分析!」の「最新CPU AMD Ryzen 9 3950Xの発熱を水冷と空冷で検証しました」だ。
AMDが280mmラジエーター採用の簡易水冷CPUクーラーを推奨するなか、TSUKUMOは自社のBTO PCで面白いこと検証しているな〜と読み進んでいくと、最後に「TSUKUMOのG-GEARにはカスタマイズでRyzen 9 3950Xと空冷CPUクーラーを選択可能なモデルがございます。」との記載が……。え? BTOで空冷仕様のRyzen 9 3950Xを注文できるの!? とちょっと驚いてしまった。
当然ながら、空冷CPUクーラーのCPU温度は簡易水冷CPUクーラー(140mmラジエーター)よりもアップ。結果、CPUクロックのブーストクロックの上限が若干ダウンすることになるが、簡易水冷クーラーは冷却液漏れや、ファンに加えてポンプの故障の心配、さらにPCケースの大型化といったデメリットがあり、気にしている人も多い。そんななか、簡易水冷CPUクーラー推奨のRyzen 9 3950Xを空冷CPUクーラー仕様で頼めるのは、なかなか魅力的だ。
というわけで職権乱用気味に、TSUKUMOへお願いして、空冷仕様のRyzen 9 3950X搭載PCの試用機を用意してもらって検証した。ちなみに、検証は筆者が住む栃木県日光市の自宅で行なった。検証時期は日によって朝は氷点下まで下がるほど寒く、エアコンを24度設定で付け、室温が14~16度の環境で行なっている。検証環境によっては、温度は変わるため参考程度として欲しい。
Ryzen 9 3900X搭載のG-GEARをカスタマイズ
空冷仕様のRyzen 9 3950X搭載PCは、ゲーミングPCブランドG-GEARのRyzen 9 3900X搭載デスクトップPC「GA9A」をカスタマイズすることで購入できる。
今回の試用機は、Ryzen 9 3900Xに、GeForce RTX 2080 SUPER採用ビデオカードや、NVMe M.2 SSDなどを搭載する「GA9A-J194/XT」(税別24万9800円)をベースにカスタマイズされており、Ryzen 9 3950Xの空冷仕様のみなら、基本構成+4万2500円(税別)で注文できる。なお、「GA9A」シリーズにはビデオカードにGeForce GTX 1650を搭載した「GA9A-I194/XT」(税別15万9800円)もあり、同様のカスタマイズが可能だ。ビデオカードのGPUを活用した動画編集などを行なわないなら、こちらをベースにカスタマイズするのもいいだろう。
「GA9A-J194/XT」の主なスペック | ||
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基本構成 | 試用機 | |
CPU | Ryzen 9 3900X(12コア/24スレッド、3.8GHz〜4.6GHz) | Ryzen 9 3950X(16コア/32スレッド、3.5GHz〜4.6GHz) |
CPUクーラー | AMD 純正CPUクーラー | サイドフローCPUクーラー(クーラーマスター Hyper 212X) |
グラフィックス | NVIDIA「GeForce RTX 2080 SUPER」(8GB GDDR6) | |
マザーボード | ASRock X570 Steel Legend(AMD X570) | |
メモリー | 16GB(DDR4-2666 8GB×2、最大64GB) | 16GB(DDR4-3200 8GB×2、センチュリーマイクロ CD8G-D4U3200H) |
SSD | 500GB SSD(NVMe M.2) | 1TB SSD(PCIe 4.0対応NVMe M.2、CFD PG3VNF) |
HDD | 2TB HDD(SATA3 3.5インチ) | HDDなし |
インターフェース | DisplayPort出力×3、HDMI出力、USB 3.2 Gen2×2、USB 3.0×8、ギガビットLANほか | |
サイズ/重量 | 190(W)×475(D)×435(H)mm/約12kg | |
OS | Microsoft「Windows 10 Home」(64ビット版) | |
総額 | 税別 24万9800円 | 税別 30万2500円 |