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科学・生物で気になることをお届け! 「数式なんて知らんし!!」 ― 第37回

なぜ沖縄に行くと体重が軽くなるのか、重力のお話-倶楽部情報局

2019年10月22日 18時00分更新

文● ASCII倶楽部編集部

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 本日は、ASCII倶楽部の人気記事「なぜ沖縄に行くと体重が軽くなるのか、重力のお話」を紹介します。


赤道に近くなると体重が減るナゾ

 健康のバロメーターでもあり、外見のバロメーターでもある“体重”。意識しない人にはあまり会ったことがありません。特に女性は、その増減に一喜一憂することが多い傾向ですね! 実はこの体重、調整しない体重計だと、北海道と沖縄で変わるんです。北海道で測るより、沖縄で測ったほうが実は“軽い”のです。その差約0・15パーセント。北海道で体重60キログラムの人なら、沖縄だど59・91キログラムになるのです。90グラムですよ! 意外と差が大きくありませんか!?

 この差を生んでいるもの、それは“重力”です。私たちが地に足を着けていられるのも、物体の重さを感じられるのも、この重力のおかげです。当たり前すぎて普段はそれを意識することはほぼないと思いますが、そう、科学者は違います。この重力こそ、“時空の歪み”、つまりアインシュタインさんの“一般相対性理論”に含まれるものであって、未だ正体不明の『重力子』につながっていくのです。奥が深すぎて、体重の悩みなどぶっ飛んでしまいそうですね。

 重力は“引力”と“遠心力”を合わせたものです。引力は、モノ同士が引き合う力ですね。私たち人間をはじめ、動物や植物、ありとあらゆるものが大地に接しているのは、地球(を構成するたくさんの物質)がそれらを強い力で引いているためです。実は、私たち自身も引力を持っているのですよ? が、あまりにも微弱すぎて、物理的にはくっつかないのです。なので、人間同士は“引かれ合う”のではなく“惹かれ合う(精神論)” なのです。どうでもいいや。

 私たちにはこの引力だけではなく、“遠心力”も働いています。回転するモノにはその中心(軸)とは反対に力が働きます。少し水の入ったバケツを手に持って、グルグル回すと水がこぼれないアレや、遊園地のジェットコースターなどで、カーブにさしかかると吹っ飛ばされそうになるアレです。あの反対にかかる力が遠心力です。地球はそれ自体が自転していますから、その上にいる私たちにも遠心力がかかっているんですね。吹っ飛ばされないのは、引力の方が強いからです。

 この引力と遠心力は、実のところ一定ではないのです。引力でいうと、地球というより、月や太陽の引力を我々は強く受けています。海の満ち引き(潮汐力)がわかりやすいですね! そして遠心力は、地球の自転軸から遠ければ遠いほど大きくなります。地球の自転軸から一番遠いところといえば“赤道”ですね。そのため、北極や南極と比べ、赤道上の重力は約0.5パーセント小さくなるそうです。体重を測ったときにMAX軽くなる場所ですね! 体重60キログラムの人ならなんと300グラムも軽くなります!

 ですが、残念ながら、冒頭で述べた体重の変動は、重力の違いによるものなので、その人自身の質量(モノ自体の量)が変わったわけではございません。ということで、体重を計測した場所が変わったからといって、痩せたり太ったりするわけではございません。残念っ! そのため、デジタルの体重計などには説明書に地域設定が書いてありますよね? これはこの、場所によって変わる重力の補正が必要なためです。軽く見せたいからといって、国内でも低緯度の場所を設定しちゃいけませんよ? あなた自身の量は変わりませんからね? アナログだったらわかんないんじゃないか? いえいえ、目盛りの“0”の位置が中心からずれますので、きちんと横についているダイヤルで合わせましょうね! 体重計はウソをつけない仕組みになっているのです。

 緯度だけでなく、高度や地質などによって地球上でもその大きさに差がある重力ですが、いったいその大きさはどうやって表現されるのでしょうか? 体重以外の影響には何があるのでしょうか?

せれろんやまだ

 大手PC関連デバイス販売代理店で敏腕を誇った“姐御”。科学好きが高じてついに連載開始。夢は家事を放棄すること。


 続きは「なぜ沖縄に行くと体重が軽くなるのか、重力のお話」でお楽しみください。

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