企業向けのARヘッドセットを開発する米RealWearは7月1日、シリーズBラウンドで8000万ドル(およそ86億円)の資金調達を行なったと発表した。製品市場の拡大を進め、プラットフォーム開発を加速するとのこと。
今回の資金調達は、Qualcomm(クアルコム)やBoseのベンチャーキャピタル、JPモルガン・チェースといった複数の企業から行なわれたという。
RealWearがが手がける代表製品としてはARヘッドセット「HMT-1」がある。企業向けのデバイスで、生産性や安全性の向上を目的として設計されている。ユーザーがHMT-1を装着すると、視線の先に7型サイズのバーチャルなAndroidタブレット画面が投影される。資料やタブレット機器を使いにくい悪環境下でも、このバーチャルディスプレーから情報をスムーズに得ることが可能となっている。また操作は音声のみで行なえるため、ハンズフリーな作業も実現する。これまで1年半の期間で、1万5000台のヘッドセットが1300の企業向けに出荷されたと言う。
なお、同社では2018年にシリーズAラウンドで1700万ドル(およそ18億円)の資金調達に成功しており、これまでの累計資金調達額は1億ドル(およそ108億円)超に達している。