「m-Book W890XN-M2S2」のスペックに注目して製品の魅力をチェック

大画面17.3型でゲームや写真・動画編集、汎用性高いGTX 1660搭載ノートPC

文●松野将太  編集●市川/ASCII

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マウスコンピューターの17.3型ノートパソコン「m-Book W890XN-M2S2」

 マウスコンピューターの「m-Book W890XN-M2S2」は、Core i7プロセッサーと最新のNVIDIA製GPUである「GeForce GTX 1650」を搭載し、さまざまな用途に柔軟に対応できる17.3型ノートパソコンだ。

 大画面で映像や写真といったデジタルコンテンツを視聴するのに使ってもよし、ノートパソコンながら高い性能を生かしてクリエイティブな作業をしてもよしと、汎用性の高いパソコンの購入を検討しているなら要注目のモデルとなっている。価格は15万4224円から。

 この記事では、m-Book W890XN-M2S2のスペックに注目して製品の魅力をチェックしていこう。

ハイエンド構成と大画面で高い作業性を発揮

 マウスコンピューターの「m-Book」にはいくつかの派生モデルがあるが、本製品のシリーズ名である「m-Book W」は、17.3型のディスプレーを搭載し、Core i7クラスのCPUとNVIDIA製GPUを搭載するハイエンドノートパソコンであることを示している。

「CPU-Z」から読み込んだCPU情報。「Core i7-9750H」のTDPは45Wで、ノートPC向けモデルながら高い性能を発揮できる

 CPUには、インテルのノートパソコン向け第9世代Coreプロセッサー「Core i7-9750H」を採用している。6コア/12スレッド動作で、ターボブースト時の最大クロックは4.5GHzと、第6世代以前のデスクトップPC向けCore i7を凌ぐほどの処理性能を備えているのが大きな特徴だ。

「CINEBENCH R15」のスコアーはマルチテストで1000cbを超える。これは第6世代までのデスクトップPC向けCore i7を上回る値で、多コア化の恩恵がいかに凄まじいかが分かる

 多くなったコアをしっかり使いきれるかどうかはアプリにもよるため、必ずしも高い性能が発揮できるわけではないものの、処理の並列度が高い動画エンコードや画像処理といった作業では明確に恩恵を受けられる。とはいえ、もともとの動作クロックも4GHzを超えているため、基本的にはキビキビとした動作に期待していいだろう。もちろん、インターネットの閲覧や動画視聴などの普段使いで性能が問題になることはないはずだ。

GPUはノートPC向けの「GeForce GTX 1650」。ゲーム用としてはローエンドラインだが、それでも画質調整次第では人気タイトルを60fpsでプレイできるだけのポテンシャルがある

 先述したとおり、NVIDIAが4月に発表したばかりのノートパソコン向けGPUのGeForce GTX 1650を搭載。PhotoshopやPremiere Proといった定番のクリエイティブ系アプリでは、GPU支援によるパフォーマンスアップが期待できる。設定を切り替えればCPU内蔵GPUの「インテル UHD グラフィックス 630」も使用可能ではあるものの、性能ではGeForceが圧倒的に上なので、電力の節約以上の効果は期待しないほうがいいだろう。

設定次第ではゲームも快適プレー可能
重めの作業でなければ写真・動画編集もOK

 また、性能的には人気のeスポーツ系タイトルである「フォートナイト」や「Apex Legends」といったゲームを画質設定次第で快適にプレー可能だ。最新のヘビー級タイトルを遊ぶには少々パワー不足だが、プレーしたいPCゲームは無料タイトルが中心でスペックはそれなりでいい、というユーザーなら、十分におすすめできる。

メモリーはDDR4-2400の16GB。Photoshopなどのクリエイティブアプリをガシガシ使うコアユーザーなら足りなくなる可能性もあるが、一般用途では十分だろう

ストレージはPCIe 3.0 x2接続のNVMe SSD。大きなデータのコピーなども高速に実行できる

 メモリーはDDR4-2400で、容量は16GBと十分。Photoshopなどで極端に重い作業をしない限り、写真編集で問題になることはほぼない。ストレージは容量256GBのM.2 NVMe SSDで、従来のSATA SSDよりもさらに高速だ。単純なデータ転送やコピーもかなりの速さで実行できるため、CPUやGPUとあわせ、非常に高い作業性を発揮する。ストレージ容量が256GBでは不安というユーザーもいると思うが、その場合は本製品と同じスペックで1TB HDDを併載した上位モデル「m-Book W890XN-M2SH2」を選ぶのがいいかもしれない。

ディスプレーは一般的なノートパソコンとしてはもっとも大型の17.3インチで、作業性の上でもコンテンツを楽しむ上でも恩恵がある

 ディスプレーは17.3型のフルHD(1920×1080ドット)ノングレア液晶を採用。映画やドラマ、アニメといったデジタルコンテンツを快適に視聴したいなら、こうした大画面のノートパソコンを買っておくに越したことはない。

 13型以下のモバイルノートでは複数人で画面を見るのは考えにくいが、15~17型クラスであれば2~3人で一緒にコンテンツを楽しむのも現実的になってくる。少しかさばるが、旅行に持って行ってその場で撮ったビデオや写真を楽しむのも悪くないだろう。

 スペック面を確認したところで、次回はベンチマークで実際の性能に迫っていこう。

試用機の主なスペック
機種名 m-Book W890XN-M2S2
CPU Core i7-9750H(2.6~4.5GHz)
グラフィックス GeForce GTX 1650
メモリー 16GB
ストレージ 256GB SSD
ディスプレー 17.3型 フルHD(1920×1080ドット)、ノングレア
光学ドライブ -
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11 ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.0
インターフェース USB 2.0×1、USB 3.0×1、USB 3.1×2(うち1基はType-C端子)、HDMI×1、Mini DisplayPort×1、SDカードリーダー×1、ヘッドホン出力/ヘッドセット×1、マイク入力×1、セキュリティースロット×1
内蔵カメラ 約100万画素ウェブカメラ
本体サイズ/重量 およそ幅399.9×奥行282.2×高さ25.9mm/約2.5kg