10代は動画コンテンツもSNSで視聴する
10代の子どもたちは動画コンテンツの視聴をとても好む。わかりやすく直感的に楽しめるコンテンツだからだ。しかし、大人世代とは利用する端末や視聴内容などが大きく異なっている。10代の動画視聴実態について解説したい。
10代はSNSでも動画コンテンツをよく見ている。たとえば、YouTubeやInstagram、TikTok、Twitter、ニコニコ生放送などで動画を見ている子が多いようだ。
生配信もよく見ており、友だちやインフルエンサーなどが投稿した動画を見ることも多い。
当然、自分で動画を投稿することにも抵抗が少なく、Instagramのストーリーズで動画を投稿したり、リアルタイムで動画配信をして友だちとコミュニケーションする子もみられる。
テレビ番組もスマホ、ネット経由で
10代もテレビ番組はとても好む。しかし大人と違うのは、テレビではなくネット経由でスマホで見ることが多い点だ。今はTVerやNetflix、Hulu、Amazonプライムなどを使えば大抵の番組を見ることができるのだ。
気軽に見たい場合は、「たいていスマホで見る」という。「自分の部屋で親や家族の目を気にせずに見られるから」だ。趣味に走ったものは、親の目の前では見たくないという子が多いようだ。
「スマホで、しかも縦型で見る」
動画の視聴方法も、大人世代とは少々異なる。スマホで動画を見る場合、大人はたいてい横に傾けて、画面を最大にして見るのではないか。ところが、10代の子たちはそうではない。
動画も縦型で見ることが多いのだ。「横にするのは面倒くさい」という発言もあるくらいだ。「動画の感想とかをSNSでシェアしたりするので、いちいち横にしたり縦にしたりしたくない」という。
特に、ネタだけ押さえておけばいい動画は縦のまま小さな画面でも気にしない傾向にあるようだ。そんな子どもたちの利用法を反映してか、TikTokやC CHANNEL、Instagramストーリーズなど、若者に人気の動画アプリや機能は縦型が増えている。
しかし、彼らもテレビを見ることはある。画質が良い状態で見たいものは居間の大きなテレビで見るのだ。たとえば好きなミュージシャンやアイドルなどは良い画質にこだわるようだ。
また、特別好きなものはあえて「リアタイ」(リアルタイム)で見るようだ。リアタイの良さは、他のユーザーと同時に見られるので、SNS越しにファンや友だちと盛り上がれる点だ。特別に楽しみなものはテレビでリアタイで、とりあえず押さえておけばいいものはスマホの縦型画面で、という違いがあるようだ。
10代においては動画の楽しみ方が変わってきているが、なかなか合理的な理由があるようだ。見習うところは見習ってみると新たな発見があるかもしれない。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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