平成から令和にかけての大型連休もついに始まったが、余暇で時間を持て余していると、つい財布の紐が緩むものだ。この休みに自作PCを組む、あるいは組みたいと考えている人も、実はけっこう多いのではないだろうか?
とは言え、まだ構成が決まっていない、最新の情報を追っていないのでどんなパーツでPCを組めばいいか分からない、という場合もあるだろう。この記事ではそんな人のために、主にASUSのマザーボードとグラフィックボードを使用し、価格帯に合わせて「松・竹・梅」の3ランクで自作PCの構成例を紹介している。下は10万円以下から上は30万円までバリエーションがあるので、予算に合わせたパーツ選びの参考にしてみてはいかがだろうか。
梅・約9万円のRyzen 5 2600&GTX 1650採用ゲーミングPC
まず紹介するのは、約9万円で自作できるAMD「Ryzen 5 2600」およびNVIDIA「GeForce GTX 1650」を搭載したお手頃ゲーミングPCの構成だ。発売されたばかりのGTX 1650は前世代のエントリークラスである「GTX 1050/1050 Ti」の後継モデルと言えるが、同じく前世代のミドルクラス「GTX 1060」に迫る性能を獲得しており、画質調整を前提にすれば、最新のゲームでもフルHD解像度で快適なゲーム体験を楽しめるだけのポテンシャルを秘めている。自作PCの入門機として、後々のグラボ交換などを視野に入れるのも悪くないだろう。
Ryzen 5 2600&GTX 1650採用自作PCの構成 | ||
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CPU | AMD「Ryzen 5 2600」 (6コア/12スレッド、3.4GHz~3.9GHz) |
1万7700円前後 |
マザーボード | ASUS「TUF B450M-PLUS GAMING」 (Socket AM4、B450、Micro ATX) |
9500円前後 |
メモリー | Crucial「CT2K8G4DFS8266」 (DDR4-2666、8GB×2枚) |
1万1000円前後 |
SSD | Crucial「MX500 500GB(CT500MX500SSD1/JP)」 (500GB、SATA3) |
8500円前後 |
グラフィックボード | ASUS「PH-GTX1650-O4G」 (GeForce GTX 1650、GDDR5 4GB) |
2万円前後 |
PCケース | Thermaltake「Versa H26」(ATX) | 4300円前後 |
電源ユニット | CORSAIR「CX650M(CP-9020103-JP) 」 (80PLUS BRONZE 650W) |
7500円前後 |
OS | Microsoft「Windows 10 HOME パッケージ版」 | 1万5000円前後 |
総額(税込) | 9万3500円前後 |
CPUがAMD製のため、マザーボードにはB450チップセット採用の「TUF B450M-PLUS GAMING」を選択している。2019年4月時点で実売価格が1万円を切っており、エントリー~ミドルクラスでコスパ志向のPCを組むならまず選択肢に上がってくる製品だ。流行りの華美なLED発光などはないものの、堅実な選択肢と言える。
グラフィックボードはカード長が短いタイプの「PH-GTX1650-O4G」。GTX 1650のベンチマークに関してはASCII.jp掲載の別記事を参照していただきたいが、約2万円のエントリークラスながら、幅広いゲームのプレイに耐える性能向上を果たしているのは大きな魅力だ。エントリーでは鉄板のMOBA系タイトルはもちろん、「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」「バイオハザード RE:2」といった最新タイトルでも60fpsの快適動作が狙えるため、あまり負荷の高いゲームはプレイしないからこれで十分、というゲーマーも意外と多いかもしれない。
そのほか特筆すべき点として、PCケースにはThermaltake「Versa H26」を選定した。実売4300円前後と安価ながら、アクリルサイドパネルや電源隠しのシュラウド採用など、トレンドを押さえており低価格帯ケースで不動の人気を誇っている製品だ。ケース選びは好みによるところが非常に大きく、本来は自分で気に入った製品を購入するのが一番よいが、あくまで価格にこだわるのであれば鉄板のチョイスと言える。
また、OSにはパッケージ版のWindows 10を採用した。ひと昔前まではPCパーツと同時購入が必須なDSP版OSが自作の鉄板だったが、光学ドライブ非搭載の自作PCがもはや当たり前になりつつあることもあり、USBメモリーで提供されるパッケージ版が選ばれる場合が増えている。光学ドライブを搭載したい場合は、これまで通りDPS版を選んでもいいだろう。