親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第12回
Twitterのプライバシー設定を再チェック
友だちに複垢を発見された!? つぶやき初心者の炎上防止策
2019年04月23日 09時00分更新
炎上案件御用達のTwitterだが、じつは防止策も用意されている
10代においてTwitterは相変わらず高い人気を誇っている。ところが、Twitterは今も昔も炎上の原因となることが多い。また、出会い系被害などにつながることでも知られている。
Twitterにも、安全のためにできる設定が色々と用意されていることをご存知だろうか。Twitterでおすすめのプライバシー設定についてご紹介したい。
Twitterは複垢の個人特定も容易
MMD研究所とマカフィーの「高校生、大学生、社会人20代・30代のSNS利用に関する意識調査」(2018年3月)によると、高校生の52.7%、大学生の44.5%がTwitterを実名で利用している。大学生になったときに作成するいわゆる「大学垢」などを実名で利用しているのだ。
ある大学で大学垢の話になったところ、そのうち1人が「◯◯ちゃんの高校垢知ってる。たぶんこれってすぐにわかった。フォローはしていないけれど」と言っていた。「おすすめユーザー」で表示されたり、特定の話題で検索していたときに偶然見つけたりなど理由は様々だが、「友達の複垢を見つけたことがある」という子は少なくなかった。
当連載でご紹介した通り、若者はTwitterで複数のアカウントを利用することが多く、その他のアカウントは匿名で利用することが多い。しかし、匿名でも個人特定はとても簡単だ。ツイート内容や写真、フォロワーなどの情報を照らし合わせることで、個人情報は簡単に集められてしまう。悪意あるユーザーに特定される可能性もあるので、投稿内容ややり取りする相手にはくれぐれも注意したい。
安全のために変更しておきたいTwitterの設定
ホーム画面で左上のプロフィールアイコンをタップし、「設定とプライバシー」をタップ。続いて「プライバシーとセキュリティ」をタップしよう。
「ツイートを非公開にする」をオンにすると、いわゆる鍵アカウントにできる。ツイートはフォロワーのみに公開され、以後新しいフォロワーは1人ずつ許可することになる。公開のままだと検索の対象となり炎上につながりやすくなるので、初心者のうちは鍵をかけておくことも検討したい。
「すべてのアカウントからメッセージを受け取る」は、オンのままだとフォローしていないアカウントを含むすべてのアカウントからダイレクトメッセージが受け取れる。スパムや出会い系などの問題あるメッセージが届く可能性があるので、オフが推奨だ。
「見つけやすさと連絡先」をタップし、「メールアドレスの照合と通知を許可する」「電話番号の照合と通知を許可する」をオフにしておこう。
それぞれがオンのままだと、メールアドレスや電話番号を登録しているユーザーから見つられやすくなるため、意図しないユーザーとつながってしまう恐れが増す。匿名で複数アカウントを運用している場合も、オンになっていると「おすすめユーザー」などに本垢が表示されて見つかってしまう可能性が高くなる。
また、「アドレス帳の連絡先を同期」もオフ推奨だ。同期すると、つながりたくないユーザーとつながってしまうことがあるので注意してほしい。
「正確な位置情報」は、無効のままにしておこう。オンにするとツイートに位置情報が追加できるが、リアルタイムで投稿されることが多いTwitterではこのような情報は追加しないほうがいいだろう。
Twitterでも様々な安全設定が用意されているが、設定だけでは炎上や出会い系被害などを防ぐことは難しい。投稿内容に気をつけたり、知らない人と気軽にやり取りをして会ったりしないなどの使い方が一番大切なことは、子どもに伝えておいてほしい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
■Amazon.co.jpで購入
Twitter広告運用ガイド高橋 暁子(著)翔泳社
この連載の記事
-
第266回
デジタル
6~9歳の5人に1人はSNS投稿・動画撮影経験済み。小学1~3年生が配信する例も -
第265回
デジタル
11~15歳の6人に1人はネットいじめを経験している -
第264回
デジタル
タイパを求め10代は倍速視聴・ながら視聴で生活の質を上げている -
第263回
デジタル
災害時に情報発信・拡散したことある人が2割もいる -
第262回
デジタル
「スマホ育児は良いこと」が8割。子どものスマホ利用は当たり前の時代に -
第261回
デジタル
板書は撮影、スクショがメモ代わり。中高生の勉強法は理想の紙×デジタル使い分けかも -
第260回
デジタル
意外!? 子どものスマホ所有開始年齢が10.6歳で下げ止まり -
第259回
デジタル
5年で新聞は減少、ネット・SNSが大幅増。ついにシニア層でも変化が! -
第258回
デジタル
炎上スピード増速中! 炎上最多はTwitter(X)、何気ない発言・写真も原因に -
第257回
デジタル
子どもの4人に1人はゲーム課金経験あり、SNS原因でけんかも -
第256回
デジタル
災害時に情報収集しやすいオススメTwitterアカウントはこちら! - この連載の一覧へ