音声操作がより便利に、Dolby VisionやDolby Atmosにも対応
LGテレビの2019年モデル発表、ThinQのAI技術を軸に「画と音の最適化」に取り組む
2019年04月16日 13時00分更新
液晶テレビは最新4Kパネルと、多機能なAIを中心に訴求
液晶テレビは上位3機種が、LG NanoCell TV AI ThinQに対応する。
1nmの極小粒子を精密に敷き詰めた“NanoCell”技術を用いて映像を高精細化する“NanoColor”、直下型LEDバックライトの制御で、黒の深い沈み込みを得る“NanoBlack”、斜めから見ても正確な色再現の“NanoAccuracy”、幅が約4.8mmの極細ベゼルの“Nano Bezel”(SM9000Pの場合)といった機能で構成されている。
これらは、SM9000P、SM8600P、SM8100Pの各シリーズ共通の特徴となるが、Nano BlackについてはSM9000Pのみの対応だ。また、SM8600の75型モデルのみNano Bezelではない。
従来パネル採用機種も含み、全モデルが映像処理エンジンの「α7 Gen2 Intelligent Processor」による“AI映像”“AIサウンド”、ThinQ AI、Google アシスタント、Alexaを使った音声操作にも対応する。
SM9000PとSM8600Pは、最大120Hzの4K HFR規格に対応。また“Cinema HDR”搭載で、Dolby Vision、Advanced HDR by technicolor、HDR10、HLGの4種のHDR規格に対応する。それ以外のモデルは、LG独自の“Active HDR”搭載でHDR10とHLGへの対応となる。SM9000PとSM8600Pは10bit対応でおよそ60憶色の再現が可能。BT.2020色空間にも対応する。
そのほか音響面ではDolby Atmosに対応する。
地デジ化の次の買い替えを見据え、4KとAIを訴求
地デジ化から9年が経った買い替えサイクルとなり、画面サイズも大型化が進んでいる。今後は55V型を超える、65型、70型、80型の機種が大画面モデルとして普及していくとみられる。LGは、大画面の有機ELテレビを他社に先駆けて製品化したメーカーであり、薄型の筐体を生かした壁掛け設置などの提案も積極的だ。
発表会で同社は「テレビはリビングでみんなで楽しむものだったが、より様々な用途へと移行している。放送はもちろんだが、YouTube、ビデオオンデマンド、様々なアプリなどを楽しむ機会が増えている。4K/8K時代では、コンテンツは受身ではなく、自分で選択してみるものとなる」と説明した。
一方で、これらのソースは常に、高画質な4K解像度というわけではない。解像度の低いHD映像から、最新の4K HDR映像まで、解像度はもちろん、映像の内容にも配慮し、適切な画質に調整することが求められる。また、映像の品質が高画質でない場合でも、視聴環境にマッチするように、ディープラーニングの技術を応用して、一律の画質処理ではなく、ソースに即した画質・音質を調整。操作や使いやすさも最適化していくことに取り組んでいくという。これがAIという言葉にLGがこめた意図であり、今後のテレビでは必須になるというのがLGの主張だ。