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開発者取材

世界最軽量ノートの開発は、時間との戦いだった、LIFEBOOK UH-XとWU2/C3はこうして生まれた (2/4)

2019年02月21日 18時00分更新

文● 高橋量 写真●曽根田元 編集●ASCII

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前人未踏の700g切り! LIFEBOOK UHシリーズの軽量化に対する取り組み

――新しいLIFEBOOK UHシリーズでは、重さの異なる3種類のモデルが用意されていますが、その理由についてお願いします

野田氏 これまでにもモバイルノートとして軽さの追求っていうのはやっていたんですけど、今回は特に「圧倒的な軽さ」を目指しました。それを実現するために筐体の素材から変えて作ったのが最軽量の「LIFEBOOK UH-X/C3」です。素材は従来のまま、UH-X/C3同様の標準バッテリーを搭載したものが「LIFEBOOKUH75/C3」で、大容量バッテリーのものが「LIFEBOOK UH90/C3」ですね。

富士通クライアントコンピューティング株式会社 プロダクトマネジメント本部 商品企画統括部 第二プロダクト部 野田幸宏氏

――最軽量の「LIFEBOOK UH-X/C3」はほかのモデルと比べて、軽さとバッテリー以外の部分で違いがあるのでしょうか?

高橋氏 単純に軽くしただけではなく、堅牢性も高めています。素材レベルで言うとやはり最軽量モデルの素材はちょっと弱い傾向にあるのですけれども、そこを補うように構造(強度を増すための部品や突起、形状など)のほうで工夫しました。たとえば天板(液晶ディスプレーの背面カバー)を開く際の持ち手の部分に金属を回しまして補強したりですとか、側壁をちょっと厚くして強度をもたせたりとか。そういったところで素材のデメリットをカバーするようことで従来以上の堅牢性を担保しつつ、さらなる軽量化を実現しています。

富士通クライアントコンピューティング株式会社 開発本部 第一開発センター 第三技術部 高橋勇樹氏

――具体的にどのような工夫で、軽くしているのでしょうか?

高橋氏 最軽量の「LIFEBOOK UH-X/C3」については前モデルから約50g減っているんですけれども、カバーの構造部品で60%、キーボードと液晶で35%、それ以外のところで5%、というのがザックリとした内訳です。大きなポイントはキーボード面のアッパーカバーとボトムカバー(底面カバー)にマグネシウムリチウム合金を使った点ですね。ほかのモデルや前モデルでは、マグネシウム合金が使われていました。

――「LIFEBOOK UH-X/C3」の天板を見ると、ちょっとした厚紙くらいの薄さしかないですね……

高橋氏 厚さは1mm未満です。でも25%厚くしています。立ち壁を強くすることで、全体の強度を上げているんですね。

天板(液晶ディスプレー背面のカバー)。強度を増すために側面の壁を厚くしている

――底面部はネジが増えていますね

高橋氏 ネジを増やすと重さは増えるんですけどね。マグネシウムリチウム合金だとほかのモデルや前モデルで使われているマグネシウム合金よりも強度が弱いので、同程度の強度を確保するためにネジを追加しています。ここは軽さだけではなく、品質面についても妥協しないということで。

キーボード面のアッパーカバーと底面のボトムカバー

――仮に堅牢性を一切考えないで作ったら、どこまで軽くできるものなんですか?

高橋氏 難しい質問ですね(苦笑)。うーん、個人的な感覚ですけれども、650gは余裕で切るでしょうね。

――600g切りは?

高橋氏 カバーがひとつなくなるくらいなら。いや、なくなっても足りないですね。なので、ちょっとそこまでは(笑)。あくまで品質が一番大事ですから。

――ここの軽量化はしんどかった、という部分はありますか?

高橋氏 そうですね……。天板に関して言うと強度を持たせるために側壁を厚くしていまして、重量的には増える方向だったんですよ。そこをカバーするために、キーボード面と底面側で増えた重さを吸収する必要があって、また構造的な制約もけっこうありました。強度を保ちつつ軽くしていくのが非常に大変でしたね。

――液晶ディスプレーのパネルについても軽量化されているとのことですけれども

松下氏 液晶パネルについては、部品メーカーさんにこのモデル専用に開発していただいています。構成部品を全て見直して従来からさらに軽くなっていますが、実はさらに省電力化している上に最大輝度も上がっているんですよ。輝度は前モデルと比較して20%以上も明るくなっています。外でも明るくて見やすいので、ぜひ外出先で使っていただきたいですね。

富士通クライアントコンピューティング株式会社 開発本部 第一開発センター 第二技術部 松下 泰大氏

――そのほかの部分の軽量化は?

松下氏 あとは基板(マザーボード)の部分ですね。新しいモデルと前のモデルの基板を見比べるとわかると思うんですけれど、けっこうレイアウトが変わっています。横幅は同じなのですが、重さが違うんです。前モデルにあった工場BTO用の拡張メモリースロットは削除して今回からメモリーは完全にオンボード化とし、さらにType-Cポートを1ポート追加して2ポートにしたのが大きな変更点です。

野田氏 軽さは大事なんですけど機能や使い勝手を妥協したくなかったので、基本的には削らない方向でやってます。

――基板の重さは新モデルと前モデルでどれくらい違うのでしょうか?

高橋氏 3gくらいですね。これだけ面積が小さくなっても、3gしか変わらないんですよ。

前モデル(下)に比べてレイアウトが大きく変わった新モデルのマザーボード(上)。メモリースロット以外の機能については、基本的にそのままとのこと

――最近は1kgを切る軽量モデルが他社からもどんどん発表されています。この状況についてどう思われますか?

野田氏 軽量化については「世界最軽量はゆずらない」のがモバイルPCとしてのUHシリーズの命題と捉えておりますので、そこは絶対に他社さんには負けないようにという意識はあります。

――他社からもっと軽いモデルが出たら?

高橋氏 正直ネタも出し尽くしたというか(笑)。軽量化のための工夫を何通りも検討してやってきているなかで700gを切ったことで、さらなる正念場を迎えたという想いはあります。ただ、実は今回案だけで終わってしまって実現できなかったネタもまだあるんで、まあそれらを刈り取って次に向けて愚直にやっていくしかないって思ってます。

――実際のところ、他社さんがこの軽さを抜くのは難しいですよね?

野田氏 これ以上軽くするのには、なにか機能を犠牲にしないと難しいんじゃないかなと思います。たとえばバッテリー駆動時間を半分にすればバッテリーも軽くてすむでしょうし、いろんなポート(端子)を外せば当然軽量化は可能でしょう。しかし使い勝手の良さという点にはこだわりたいので、、それをキープしつつというと難しいかもしれません。けれども、どこまでいけるかは追求したいと考えています。

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