削除したはずの写真は、理論的には復元可能という
iPhoneやAndroidのバグを発見するコンテストで、iPhone Xで削除した写真やファイルを回復できる脆弱性の存在を、ハッカーが発見したと報道された(Apple Warned About iPhone X Hack That Stole "Deleted" Photo)。発見した2人のハッカーには賞金として5万ドルが贈られている。
脆弱性はiOS 12.1の「Safari」で見つけられたもので、実行時コンパイラ(JITコンパイラ。ソフトウェアの実行時にコードの変換をすることで、実行速度の向上をはかる)に存在するとのこと。
iPhoneで写真を削除した場合、「iCloud 写真」の「最近削除した項目」の中に残る。前述した脆弱性を悪用することで、iPhone Xにアクセスできれば、削除したはずの写真が復元できるという。また、悪意のあるWi-Fiスポットを介して、遠隔操作でデータが復元されてしまうおそれもあるとしている。
この脆弱性をついて、多くのiPhoneが被害に遭うような事態が即座に発生することは考えにくい。そうはいっても、万が一、自分のiPhoneにアクセスされたら、残しておきたくないファイルが勝手に復元されたら……と不安になる人もいるだろう。どうしたらよいのか。