さとうなおきの「週刊アジュール」 第59回
「Ignite 2018」アップデート ~インフラ編~
VMディスクの最上位オプション「Ultra SSD」登場、AzureのNWが大幅機能強化
2018年10月05日 13時00分更新
Azure ExpressRoute:ExpressRoute Direct、ExpressRoute Global Reach
Azure ExpressRouteは、Azureとオンプレミスとの間のプライベート接続を提供するサービスです。
Azure ExpressRouteで、「ExpressRoute Direct」が発表され、プレビューが始まりました。ExpressRoute Directでは、最大100GbpsでMicrosoftのグローバルバックボーンに直接接続できます。ExpressRoute Standard回線では地理的リージョン(日本、アジアなど)内の任意のAzureリージョンに、ExpressRoute Premium回線ではグローバルのすべてのAzureリージョンに接続可能です。
Azure ExpressRouteで、「ExpressRoute Global Reach」が発表され、プレビューが始まりました。ExpressRoute Global Reachでは、それぞれがAzure ExpressRouteで異なるAzureリージョンに接続している複数のオンプレミスネットワークを、Microsoftのグローバル ネットワークを介して接続可能にします。
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「ExpressRoute Direct in preview」
- 更新情報「Azure ExpressRoute Global Reach」
- ブログポスト「Azure Networking Fall 2018 update」
Azure Virtual WAN:GA、P2S/ExpressRouteサポート
Azure Virtual WANは、最適化、自動化されたブランチオフィス(支社)間のネットワーク接続を提供するサービスです。
Azure Virtual WANは、7月にパブリックプレビューになっていました。今回、Azure Virtual WANがGA(一般提供)になりました。
Azure Virtual WANでは、これまでサポートされていたS2S(サイト間)VPN接続に加えて、P2S(ポイント対サイト)VPN接続、ExpressRoute接続のプレビューが始まりました。
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「Azure Virtual WAN now generally available」
- 更新情報「Point-to-site VPN connectivity in Virtual WAN preview」
- ブログポスト「Azure Networking Fall 2018 update」
Azure VPN Gateway:ゾーン冗長ゲートウェイ
Azure VPN Gatewayは、仮想ネットワーク機能を提供するAzure Virtual Networkとオンプレミスとの間を接続するゲートウェイサービスです。
Azure Availability Zonesは、Azureリージョン内で複数の可用性ゾーン(アベイラビリティゾーン、AZ)を提供します。
複数のゾーンにまたがるゾーン冗長VPNゲートウェイ、ExpressRouteゲートウェイは、6月にプレビューになっていました。今回、これらの機能がGAになりました。
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「Zone-redundant VPN and ExpressRoute virtual network gateways generally available」
- ブログポスト「Azure Networking Fall 2018 update」
P2Sクライアント向けのVPNゲートウェイとしてのOpenVPNのサポートが、プレビューになりました。
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Virtual Network:パブリックIPプレフィックス、CNIプラグイン、サービスエンドポイントポリシー、TAP
仮想ネットワーク機能を提供するAzure Virtual Networkで、「パブリックIPアドレスプレフィックス」のパブリックプレビューが始まりました。
パブリックIPアドレスプレフィックスでは、事前に予約済みのIPアドレス範囲から、VMやロードバランサーにIPアドレスを割り当てることができます。これによって、ファイアウォールルールの管理などが簡素化されます。
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Container Networking Interface(CNI)プラグインは、コンテナーを仮想ネットワークに接続します。コンテナーが、ピアリングされた仮想ネットワーク、ExpressRoute/S2S VPN経由でのオンプレミスネットワーク、仮想ネットワークサービスエンドポイントで保護されたAzureサービスに接続できるようになりました。
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Virtual Networkは、Azureサービスへのアクセスを特定の仮想ネットワーク(VNET)からのみに制限し、インターネット経由のアクセスを遮断することができる「仮想ネットワークサービスエンドポイント」を提供しています。
「仮想ネットワークサービスエンドポイントポリシー」は、仮想ネットワークからAzureサービスへのアクセスを細かく制御できます。この機能が、Azure Storageに対してプレビューになりました。
詳細は、次のページをご覧ください。
- 更新情報「Public preview: Virtual network service endpoint policies for Azure Storage」
- ブログポスト「Azure Networking Fall 2018 update」
「Virtual Network TAP」は、仮想ネットワークのトラフィックをNVA(ネットワーク仮想アプライアンス)パートナーのパケットコレクターや分析ツールに継続的にミラーリングします。
詳細は、次のページをご覧ください。
仮想ネットワークのピアリングは、これまで同じAzure Active Directoryテナントに属するAzureサブスクリプション間でのみ利用可能でした。今回、異なるAzure Active Directoryテナントに属するAzureサブスクリプション間でも、仮想ネットワークのピアリングが可能になりました。
詳細は、次のページをご覧ください。
Azure Load Balancer:送信規則、アイドルタイムアウト時のTCPリセット
Azure Load Balancerは、レイヤー4のロードバランサーサービスです。
パブリックロードバランサーのアウトバウンドのNAT構成を簡素化する、Azure Load Balancerの「送信規則」が、GAになりました。Standard Load Balancerで利用可能です。
Azure Load Balancerの既定の動作では、アイドルタイムアウト時にTCP接続を削除します。アイドルタイムアウト時にTCPリセットパケットを送信するように構成する機能が、パブリックプレビューになりました。Standard Load Balancerで利用可能です。
詳細は、次のページをご覧ください。
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