省電力と伝送速度のバランスをとったIoT通信に最適
IoT通信サービス「SORACOM Air」がLTEより省電力なLTE-Mに対応
2018年9月26日、ソラコムはIoT向けデータ通信サービス「SORACOM Air for セルラー」において、LTE-M(Cat.M1)を利用できる新プラン「plan-KM1」の提供を開始した。KDDIのLTE-Mネットワークを利用しており、省電力と通信速度のバランスをとったIoTでの利用に最適となっている。
LoRaWAN、Sigfoxに次いで3つ目のLPWA
LTE-Mは既存の4G LTEネットワークを利用するセルラーLPWA(Low Power Wide Area)規格。同じIoT向けLTE規格のCat.1に比べ、伝送速度は0.8(下り)/1Mbps(上り)と遅いものの省電力技術eDRX(extended Discontinuous Reception)とPSM(Power Saving Mode)により、乾電池でのデバイス動作が可能という高い省電力性能を実現する。モジュール自体もシンプルで安価。一方、より省電力を追求したNB-IoTに比べると伝送速度も速いという特徴を持つ。
今回対応したLTE-Mサービスは、これまでSORACOMで対応してきたLoRaWANとSigfoxに続く3つ目のLPWAとなる。自前でのネットワーク構築が可能なLoRaWAN、グローバルで実績の高いSigfox、既存のLTE網を迅速に利用できるLTE-Mという3つのLPWAに、既存のセルラーサービス(2G/3G/LTE)も用意しており、伝送能力、省電力、コストなどさまざまな要件から、ネットワークを選択できるという。
plan-KM1の初期費用(契約事務手数料)は1500円/回線、基本料金が100円/月(101回線~は90円/月)、データ通信料(税別)が0.5円/KBとなる。準備完了、利用開始待ち、解約済みのステータスでは基本料金はかからない。
バイナリパーサーをSORACOM Air for セルラーにも提供
また、あわせてデバイスが定義するバイナリフォーマットをクラウド側で利用しやすいJSON形式に変換してくれるバイナリパーサーの機能を、plan-KM1含めたSORACOM Air for セルラーにも提供する。これまではデータ転送レートの低いLPWAのみに提供されていたが、セルラー系サービスにも提供され、データサイズを削減することができる。
plan-KM1を利用したいユーザー向けのリファレンスデバイスとしてLTE-Mモジュールを搭載したマイコンボード「Wio LTE M1/NB1(BG96)」(Seeed製)および、組み込み型のLTE-Mモジュール「BG96-TE-A」、開発ボードもあわせて提供が開始される。