グーグルは、バーチャルな研究施設を手掛けるLabsterとのパートナーシップ締結を発表した。学生の科学実習をサポートすべく、30以上のVR実験室をグーグルのプラットフォーム「Daydream」で提供する。
米国で積極的な導入が進むSTEM教育(Science・Technology・Engineering・Mathematics:科学・技術・工学・数学分野)においては、実際に実験室で実習を行なうことが重要で、実習が単位取得の要件となっているケースも多くある。一方、予算や物理的な距離などを理由に、実験室へアクセスする機会が限られていることがしばしばあるという。
グーグルとLabsterは、どこからでもアクセス可能なバーチャル実験室の提供を開始。Labsterによれば、アリゾナ州、マサチューセッツ工科大学、テキサス大学、といった全米各地の学生が、バーチャル実験室を使用しているとのこと。この実験室では、顕微鏡を使った組織の観察、DNAの配列の調査、といった実習が可能である。
また、VRを使うことによって現実の実習よりも高度な体験が可能になる。例えばDNAを分子レベルで操作したり、他の惑星に行って居住可能か調査したり、という内容。しかもVR実験室には利用時間の制限がないため、学生は時間を気にすることなく、繰り返し実習を行なうことができるとしている。