ファーウェイ通信 第81回
マスターAIやハイブリッドズーム、 AI手ぶれ補正など先進の機能を搭載!
Leicaトリプルカメラを搭載! 超絶カメラの「HUAWEI P20 Pro」を使いこなす!
2018年07月25日 13時05分更新
スマートフォンやタブレット、Windows PCなど、ファーウェイの魅力的な製品を毎回詳しくレビューしている「ファーウェイ通信」。今回のテーマは、ドコモの夏モデルとして発売されたハイエンドスマホ「HUAWEI P20 Pro」。圧倒的な性能を誇るLeicaトリプルカメラを中心に、ASCII編集部のスタッフやプロカメラマンなどが、実際に撮影した作例や感想も交えてお届けする。
「HUAWEI P20 Pro」のLeicaトリプルカメラは
スマホのカメラの範疇に収まらない性能が魅力
ドコモの夏モデルの中で、最も注目される存在と言っても過言ではないのが「HUAWEI P20 Pro」だ。スマホとしても、ハイエンドモデルにふさわしい充実のスペックを備えているが、最大の注目はなんと言ってもLeicaトリプルカメラだろう。
本体背面に一列に並んだ3つのレンズは、約4000万画素RGBセンサー、約2000万画素モノクロセンサー、望遠専用の約800万画素センサーの組み合わせ。特にスゴイのがメインの約4000万画素RGBセンサー。一般的なコンデジ以上のサイズである1/1.7型という大型のセンサーにより、光を多く取り込めるため、暗所に強いのが特徴となっており、ISO感度は最大102400の設定にも対応している
暗所といえば夜景撮影だが、HUAWEI P20 Proは抜群の強さを見せる。上の作例は「夜景」モードで撮影したものだが、実際に肉眼で見るよりもずっと明るい写真に仕上がっている。Exif情報を確認すると、数秒のシャッター速度となっている(上の作例は4秒)。実際の仕組みは、数秒の間に複数回撮影した画像を合成しているようだが、とにかく驚かされるのが、このような写真でも三脚が不要で、手持ちでも何の問題もなく撮影できる点だ。
光学式手ぶれ補正機構と、6軸方向の揺れを予測し手ぶれを抑制してくれる「AI手ぶれ補正(HUAWEI AIS)」という仕組みがその背景にあり、実際に驚異的な効果だと感じる。夜景を手軽かつキレイに撮れることは、HUAWEI P20 Proにおける最大の強みだろう。
なお、HUAWEI P20 Proは、インカメラも約2400万画素と高精細だ。ポートレートモードでは、自然な背景ぼけやビューティー補正機能などを利用したセルフィーを撮影できる。また、顔の構造を立体的に認識することで、高度なライティング効果を与える「3Dライティング」機能も用意されている。
カメラの機能や性能について、いくら紹介しても、やはり気になるのは作例と使い勝手。ASCII.jpでのデジカメ記事などでおなじみのプロカメラマン、周防克弥氏にHUAWEI P20 Proを1週間渡して、作例を撮影してもらうとともに、率直な感想をうかがった。
プロカメラマンが「HUAWEI P20 Pro」を実際に1週間使った!
ファーウェイはスマホのデジカメに、一体どれだけ力を入れれば満足するのか。HUAWEI P20 Proではついに3つのセンサーを搭載したLeicaトリプルレンズを搭載するに至った。
レンズにはLeica製品ではおなじみである「VARIO-SUMMILUX」の名称がつけられている。特にメインのセンサーには1/1.7型と一昔前の高性能コンデジで採用されていた大きめなサイズのセンサーが採用されているのは見逃せない。センサーサイズが大きくなったことで背景がぼかしやすくなったり、高感度撮影時のノイズが少なくなるほか、画質の向上が見込める。と、スペックを気にしても始まらないので、とにかく撮影をした結果をチェックしてみよう。
一番に感じたのは望遠撮影がすごい!
HUAWEI P20 Proはハイブリッドズームが大きな目玉ということで、通常撮影と3倍、5倍で撮影した。通常撮影時には35mm判換算で大体28mmに近い画角だ。とにかく解像力が高い。細部の再現性がよく、かなり高精細な画質に仕上がっている。
3倍での撮影も精細感が高く、驚きの画質といえる。5倍までいくと精細感が若干低下するがコンデジのデジタルズームに比べると良好に仕上がっている。発色や露出、精細感など、これだけ写ればもうコンデジは必要ないのではないかと思えるくらいだ。
非常に効果的な「マスターAI」
HUAWEI P20 Proの撮影モードは従来機種同様に、フルオートの通常モードのほかに、「プロ」モードがあるほか、ファーウェイ端末ではおなじみのワイドアパーチャ機能も撮影モードの1つとして用意されている。フルオートでの撮影時は「マスターAI」と呼ばれる機能を利用し、被写体の自動認識が可能になっている。これが予想以上に効果的だ。
コンデジにも自動シーン認識やAI機能を搭載している機種もあるが、ここまで適切に補正が入るデジカメは少ない。補正の効果量に関しては好みがあるだろうが基本的には多めで、モリモリ状態になる方向性である。
このマスターAI、基本的には強めのコントラストでビビッドな色彩になる傾向が強い。昨今のスマホでのデジカメ利用は、TwitterやInstagramなど、スマホで見ることが多いだろうから小さい画面でより印象を強く与えられる効果と考えれば、この方向性は悪くないと感じる。手軽に簡単に特に知識がなくても印象的な写真が撮れるなら、多くの人が喜ぶはずだ。
また補正が入っているのにも関わらず、画質への影響が少ない点は実は大きく評価したいポイントだ。コントラストや彩度の調整は、ノイズが増えたりディテールの再現に影響が出たり、階調飛びがおきるなどの副作用が出ることは決して少なくない。しかし、HUAWEI P20 Proではまったくないとは言えないものの、影響を気にするほどではなく、画質劣化の少ない補正性能を持っている。
なお、マスターAIでは稀にだが被写体の認識を間違えたり、補正度合いがユーザーの感覚に合わないケースもあるが、上下や左右に写る範囲を変えて再度フレーミングし直したり、写る範囲内でメインしたい箇所を画面でタッチしてピント位置を指定することで、シーンが更新されることがあるほか、「×」印をタップすることで一旦マスターAIをオフにすることもできる。基本的には常時オンにしておけば問題がないが、こうした使い方でさらなる活用ができるだろう。
暗いシーンでも手持ち撮影が可能、暗くてもきれいに撮れる
撮影モードには夜景モードがあるがこれがまた高機能だ。数秒間に数回のシャッターを切って合成してくれる機能で、一部のデジカメにも似たような機能があるものの、その合成技術はずっと高い。撮影自体も数秒間構えておく必要があるが、手持ちでも問題なく、ちょっと気をつける程度で失敗はない。
下の写真は夜景モードで撮影。カメラを構えたまま数秒間(3~4秒程度)カメラを保持する必要があるが、夜景でも手持ちで十分に綺麗な写真を撮ることができる。高感度でディテールが損なわれるようなこともないので細部までしっかりと写ってくれた。
HUAWEI P20 Proではプロモードに切り替えるとISO感度を自分で設定可能になり、最高で102400まで設定が可能になる。ただしISO12800を超えると機能制限が入り、シャッタースピードを任意で変更することができなくなり、よほど真っ暗なシーンでないと露出オーバーな仕上がりになってしまう。シャッタースピードをオートで、適切な露出を得るにはISO6400までとなり、それ以上の感度にするときは適切な設定にする必要がある。
撮影後に絞りの効果量を変えてボケ味を調整できるワイドアパーチャ機能も引き続き搭載されている。スマホのデジカメとしては1/1.7型のセンサーサイズは大きいほうだが、デジイチやミラーレスに比べるとさすがにボケ方は少ない。しかし、ワイドアパーチャを使えばデジイチやミラーレスのようなボケ味も楽しめる。
以前にもファーウェイのLeicaダブルレンズカメラを搭載したスマホをテストしているが、スマホのカメラは今でもどんどんと進化を続けている。中でもHUAWEI P20 Proのデータはクオリティーが高く、コンデジを超える写真が撮影可能だ。マスターAIの使用時には味付けが濃く感じることもあるが、一見してキレイと感じやすい、目を引きやすい鮮やかさがあり、SNSとの相性にも優れている。日常的に使うのに最適なカメラだと言える。
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