キッズスペースが付いたサテライトオフィスが和泉多摩川にオープンしたというので取材してきた。セキュアなワークスペースの横に、小さい子ども向けのキッズスペース。ママ・パパは子どもの様子をガラス越しに見ながら、安心して仕事できる。
ガラス越しに働くママとパパが見える
働き方改革を実現する会社、自宅に続く第3のオフィスとして、最近注目度の高いサテライトオフィス。支社や事務所をサテライトオフィスとして利用しているところもあるが、最近ではシェア型のサテライトオフィスも増えてきた。カフェに比べてセキュアで、複数の企業でシェアする形になるため、自前で持つよりコスト面もお得。ターミナル駅のサテライトオフィスであれば、営業拠点として利用できるし、郊外型のサテライトオフィスであればリモートワークの拠点としても活用できる。
ザイマックスの「ちょくちょく...」もこうした法人向けサテライトオフィスの1つで、6月現在都内・郊外などに32店舗が展開されている。カフェでの仕事で心配なセキュリティがきちんと確保されているのが特徴で、仕事環境も個室、ソファ席、集中ブースなどいろいろ用意されている。また、登録料や事務手数料などなく、15分150円~という従量課金制という点もユニークだ。
さて、今回見学したのは小田急線の和泉多摩川駅にあるキッズスペース付きのちょくちょく...。駅チカを謳うちょくちょく...だが、和泉多摩川店は本当に改札の横。駅チカというより、駅ナカだ(改札は出るのだが)。実際、駅ナカの売店を改装して作られたそうだ。
入り口をくぐると、右側に執務エリア、そして左側にはキッズスペースが用意されており、各入り口にはセキュリティがかかっている。入室には会員ごとに発行されるQRコードが必要になるので安全だ。執務エリアとキッズスペースは、ガラス窓で区切られており、執務エリアのオープンスペースからはキッズスペースで遊んでいる我が子が見える。「働いているところを子どもに見せられるので、仕事しているママ・パパをポジティブにとらえるようになったという声もあります」(ザイマックス担当者)とのこと。キッズスペースでは専門のスタッフが子どもたちを見守っているので、ママ・パパも安心。「自宅だと子どもにまとわりつかれて仕事にならない」という親御さんも、物理的に壁があるので子どもの様子をチラ見しつつ、落ち着いて仕事に専念できる。
託児所を社内に作るより効率的?
和泉多摩川店もキッススペースが見られるオープンスペースが用意されている以外は、通常のちょくちょく...と基本的に同じ。集中して仕事に専念できる個室や電話ブースも用意されており、複合機等やロッカーも完備している。
キッズスペース付きのちょくちょく...は、もともとユーザーであるリクルートとの実証実験からスタートしたもの。その後、2016年9月に品川、2017年2月に鷺沼にキッズスペース付きのちょくちょく...がオープンし、今回の和泉多摩川が3店舗目になる。「託児所を社内に作ろうという会社も出ていますが、そもそも子どもを会社に連れてくるのが大変。だったら多店舗展開しているちょくちょく...にキッズスペースを作り、複数の会社でシェアしてもらったほうが効率よいと思います」(ザイマックス担当者)とのことで、ちょくちょく...のオプションとしてサービス化に至ったという。
対象年齢は1~12歳の子どもだが、やはり小学生以下の小さい子どもが多いとのこと。託児所や保育所ではなく、あくまで見守りなので、子どもを預けての外出はできないが、自宅の近くで仕事に専念したり、出社前・帰宅前に急ぎ仕事を片付けたり、家族の急用で預かってもらえなかった場合に、セキュアな仕事場として利用できるのは大きい。「これまで休んでいたような場合でも勤務してもらえる」ということで、働き方改革を進める会社側にもメリットが大きいサービスと言える。便利なキッズスペース付きのちょくちょく...は、今年度中に15店舗まで拡大していく予定だという。