ポタフェス2018 名古屋 第2回
HIFIMAN/Fiioの“世界初”とPLENUE/Astell & Kernの“日本初”
Bluetoothもハイレゾへ!? 「ポタフェス2018 名古屋」リポート(プレーヤー・アンプ編)
2018年03月19日 16時00分更新
「広州本社から直接持ってきた」アンプモジュールも世界初公開
1月に日本代理店がエミライへ一本化されたばかりのFiiOは、4.4mm5極端子を持ち、バランス駆動ができる「X7シリーズ」向けのアンプモジュールを世界初公開した。
エミライの島幸太朗氏が、中国の広州にあるFiiO本社から直接持ち込んだエンジニアリングサンプルで、3日前に“持ってきた”ばかりだという。4.4mm5極の“ペンタコン端子”を開発した日本ディックスの純正パーツを使用、回路構成などは2.5mm4極バランスモジュール「AM3A」と大幅な変更はないらしい。現状では端子だけを変えたものをグローバル仕様として用意する予定。
ただし日本での発売に関しては詳細未定だ。会場では「日本でユーザーの意見を聞く」として来場者へアンケートを実施していた。グローバル仕様のまま発売するならばほかのモジュールとそう変わらない価格で、4月のヘッドフォン祭頃には正式発表できるらしいが、島氏によると構成も販売スケジュールもまだ変更可能な状態。名古屋のアンケート次第ではより音質を追求した日本向けモデルの特別仕様を用意する事もありえるという。
「現状では中野(のヘッドフォン祭)で出せるように動いていますが、日本向けに特別何かをするなら厳しいかもしれません。日本のユーザーさんの意見が『早く使ってみたい』のか、それとも『時間をかけてでももっと音質を磨いてほしい』なのか、今回で見極めたいと思っています。仮に日本向けの高音質仕様を作るならば、FiiOブランド初の試みです」(島氏)
“カラバリで音が変わる”ハイエンド機「A&ultima SP1000 Onyx Black」
Astell&Kern「A&ultima SP1000」の新色「Onyx Black」も日本初公開。SS(ステンレスシルバー)をベースモデルに、PVDコーティングでキズが付きにくくしてあるという。正式発表は4月を目処に調整中で、元のモデルとそう変わらない価格になる予定だ。
開発元のアイリバーでは、単なるカラーバリエーションとして企画したらしいが、シャーシのカラーリングは表面塗装だけではないため、ステンレスと無酸素銅のように素材による音の違いがあるという。実際に会場で聴き比べをした人によると、音の傾向としては「カッチリしたSSと芳醇なCopperの中間、ちょいSS寄り」だそうだ。
同じAstell&Kernブランドでは、デスクトップ用パッシブスピーカー「ACRO S1000」も展示されていた。「ノートパソコンでオシャレに手軽に使う」というコンセプトで、昨年12月に発表されたUSB DAC内蔵アンプ「ACRO L1000」とマッチするように開発したものだという。
ユニットは数多くのハイエンドスピーカーブランドでも採用されているスキャンスピークのものを使用。リングラジエーター型ツイーターと50mmウーファーの2Way構成だ。背面にはバスレフポートとバナナプラグ対応スピーカーターミナルを備える。サイズはおよそ幅109.8×奥行き137.8×高さ138mmと片手に収まるが、アルミ製エンクロージャーのためか重量はおよそ1.95kgある。実際に持ってみると見た目以上にズシリと重い。また、側面には同ブランドのプレーヤー「KANN」の背面を思わせる波打ったデザインが取り入れられている。