海外で投稿された動画やチャンネルを探す方法を紹介
YouTubeは外国語の勉強や文化を知りたいときにも役に立つって知ってた?
2018年03月13日 17時00分更新
「海外の文化や言葉に触れてみたい」と思ったとき、実はものすごく簡単な方法があります。そう、YouTubeです。YouTubeは世界中の人が使っていることから、海外文化や言語に触れることだって簡単にできるのです。今回はYouTubeで「海外で投稿された動画を視聴する方法」を紹介します。
さて。3月に入り、学校の卒業式シーズンを迎えているころでしょう。そしてもう少しすれば春休み。春休みに入るとネットに触れる時間が増え、なかでもスマートフォンでYouTubeの動画やライブ配信を見る機会がいつもより多くなるのではないでしょうか。
私たちがよく接する動画共有サービスYouTubeは、いつも人気の動画をYouTube(のシステム)が自動的にオススメしてくれます。そこに表示される動画をつい再生して見てしまう人もきっと多いと思うのですが、このシステムがオススメしてくれる動画は基本的に「日本で投稿された日本語の動画」ばかりです。
日本人である私たちに「日本で投稿された日本語の動画」をYouTubeがオススメしてくれることは、ごく当たり前の(システムからの)親切心。しかし、何らかの理由で海外で投稿された外国語の動画を見たいと思ったとき、それを探すにはちょっと苦労します。
方法はいたって簡単 「地域設定」を変えるだけ
YouTubeは自分が利用しているパソコンやスマートフォンの地域や言語の設定に基づいて地域や言語を自動的に選択してくれます。つまり、パソコンで見ている人もスマホで見ている人も、表示される動画やチャンネルは基本的に「日本」のものであるはずです。
これによって、私たちはなにも意識をすることなく日本の動画やチャンネルをYouTubeで見ることができます。そうした一方で、地域を自動で判別してくれているがゆえに海外の動画を視聴する機会はあまり多くありません。しかし、このシステムを逆手に取れば、海外の動画やチャンネルを探すこともできます。つまり、海外の動画やチャンネルを探すときは「日本以外の地域を選択」すればいいわけです。
スマートフォンアプリから閲覧をしているならば、画面右上のアカウントメニューから「設定」を選び(Androidアプリの場合は「全般」のなかに)「国/地域」という項目があります。ここで、日本以外の国や地域を選択すればいいのです。
一方でパソコンから閲覧をしているならば、画面右上のアカウントメニューから「設定」を選びます。そして、ブラウザ画面下にある「場所」をプルダウンメニューで国や地域を選択します。
ちなみに、「場所(国/地域)」を日本以外の国や地域へ変えても、「言語」さえ変えなければYouTube上で表示されるメニューの言語表記は日本語のまま海外の動画やチャンネルが表示されます。言語や国に関する設定を変えるときには、表示されているメニューも一緒に変わってしまいそうで少し躊躇してしまいがち。ただ、YouTubeでの「場所」と「言語」の設定は、連動せずそれぞれ独立していますから、「場所」の設定を変えても大丈夫です。もちろん、日本に戻したいときには、「場所(国/地域)」の設定を「日本」へ選び直せば元通りになります。
YouTubeで地域や場所の設定を変更すると、YouTubeのホームで表示される「おすすめ」や「急上昇」に表示される動画やチャンネルは、設定された場所にあわせて変化します。
言葉は理解できずとも世界中の人気動画に接することがYouTubeの楽しさ
ところで、YouTubeで海外の人が投稿する外国語で構成された動画を探したいときはどのような時でしょう。
私自身の場合は、日本で起きている日本のトピックを海外の人がその地域の言葉で発信されている動画を探したいときや、日本以外の地域でライブ配信をしているYouTubeクリエイター(YouTuber)を見つけたいときに、地域設定を切り替えて利用することが多いです。
そのほかでは、YouTuberを発掘するときにも役立ちます。先程も紹介したように、地域設定を変えてから「急上昇」アイコンで表示される動画やチャンネルは、変更先の地域の人たちが投稿した動画一覧が表示されます。これは急上昇だけでなく「ライブ」を選べば、その地域から配信されているライブ配信を視聴できます。もちろん、海外で人気の音楽を知りたいなら「音楽」、その地域の言葉(言語)や出来事に触れるなら「ニュース」から。人気のゲーム実況をチェックするなら「ゲーム」を選べばいいのです。
仮に「ゲーム」であれば、いま日本でも人気のサバイバルゲーム「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」(PUBG)は、海外でもYouTubeで実況(ライブ配信)する人が多くいます。実況をしているその人が話す内容(言葉)はわからなくても、ゲームそのものの内容はどの地域でも共通。
ゲームに限らず海外の人が投稿する外国語で構成された動画やライブ配信を見ると、言葉がよくわからなかったとしてもなんとなく見ているだけで映像を通じてその地域の文化や言語、流行りの動画やライブ配信に触れられます。興味のあるジャンルの動画からその国の言葉や文化に触れていけば、それらが自然と身についていくのではないでしょうか。
ちなみに、精度はまだまだ高くないものの、YouTubeでは動画やライブ配信によっては「翻訳」の機能を使って字幕を表示して視聴することも可能です。
将来、言葉がわからなくても世界中から発信される動画やライブ配信がもっとYouTubeで気軽に見ることができるようにもなるのかもしれませんね。そうすれば、いま以上にもっと手軽に海外の文化や言葉に触れることができるはず。さらに言ってしまえば、YouTubeというサービスがいま以上に外国語の勉強に役に立つ日が来るかもしれません。
子どもも大人も海外の文化や言語に興味がある人であるならば、日本人が投稿する日本語で構成された動画だけでなく海外の人が投稿する外国語で構成された動画にもぜひ関心を向けてみてほしいのです。それが結果的に、自分が日頃から感じている「いつか行ってみたい/いつも行っている国(地域)」が海外へ行かずとも日本にいながらにしてより身近となるきっかけのひとつとなり、さらにYouTubeで動画を見ることの楽しさが増えると思うのです。
ライブメディアクリエイター
ノダタケオ(Twitter:@noda)
ソーシャルメディアとライブ配信・動画メディアが専門のクリエイター。2010年よりスマホから業務機器(Tricasterなど)まで、さまざまな機材を活用したライブ配信とマルチカメラ収録現場をこなす。これらの経験に基づいた、ソーシャルメディアやライブ配信・動画メディアに関する執筆やコンサルティングなど、その活動は多岐にわたる。
nodatakeo.com
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