東芝クライアントソリューションのウェブ直販サイト「東芝ダイレクト」で販売中の「dynabook RZ73/H」は、2018年春モデルの13.3型ノートパソコンだ。東芝ダイレクトの直販価格は17万4960円からだが、Room1048会員(東芝ID)価格は9万9144円(2月28日現在)で購入できる。
サイズはおよそ幅316.0×奥行き229.0×高さ17.2mmで、約1.32kg。モバイルノートパソコンの位置付けになるが、最近の薄型ノートパソコンと比較すると多少厚みを感じるサイズ感だ。
フルHD(1920×1080ドット)と情報量の多いディスプレー解像度からも「自宅やオフィスでの据え置き機として使いつつ、いざとなればモバイルもする」という運用に向きそうに思える。
その理由は大きくふたつある。
1つはインターフェースの充実度だ。USB 3.0(Type-A)端子×3、有線LAN端子、3.5mmミニジャックと、ノートパソコンとして押さえておきたいポイントはクリア。そのうえで、HDMI出力端子、D-sub 15ピンを設け、ディスプレーやプロジェクター、テレビなどへの映像の出力にも対応している。さらにDVDスーパーマルチドライブやSDカードスロットも装える。
薄さを求めて有線LAN端子を搭載しないノートも増えているが、有線で接続できるというメリットは大きく、アダプターを使わずに外部出力できるのも便利だ。およそ17.2mmという厚みも、これらの仕様を守るための落としどころなのではないかと予想できる。
どんな人にもマッチする操作系
もう1つは、優れた操作性だ。ポインティングデバイスとしては、トラックパッドに加えて「アキュポイント」と呼ばれる突起状の入力装置をキーボードの中央に配置している。
使った経験がある人はピンとくるだろうが、手をホームポジションからずらさずに操作できるアキュポイントがあると、カーソルを少しだけ動かしたいときや、フォームの入力中に意図せず選択が外れてしまったときにとても便利なのだ。
トラックパッドの手触りもよく、追従性も抜群。独立式のクリックボタンは、パッドの上部に位置している。少々独特な仕様だが、トラックパッド自体もクリッカブルになっており、クリックボタンは使わなくても操作できる。
ではなぜここにクリックボタンがあるのかというと、アキュポイントでカーソルを動かした際に、ホームポジションに手を置いたままクリックをするためだ。これでトラックパッドのクリックが使えなければ使い勝手に影響するが、dynabook RZ73/Hの場合は、「トラックパッド+トラックパッドのクリック」と「アキュポイント+独立型のクリックボタン」というふたつの方法で操作ができる。片方だけ使ってもいいし、好み次第ではアキュポイントとトラックパッドのクリックボタンを組み合わせるなどの使い方もOKだ。
個人的には、アキュポイントとトラックパッド上部のクリックボタンという組み合わせは、入力しながらのカーソル移動、選択もできるのが便利だと感じる。この操作感に慣れると、むしろマウスやトラックパッドの操作の方がわずらわしく感じるかもしれない。
さまざまなスタイルに対応できる2つのポインティングデバイスを搭載している点は、本機の大きな魅力となっている。また、クリックパッド周辺にはスライド式の指紋センサーと、SDカードスロット(本体前面)を装備。いずれもよくアクセスする箇所なので、すぐ目に入る位置にあるのは大きなメリットだ。
打鍵感も良好
キーボードはキーピッチ19mmと、13.3型ノートにしては大きめ。レイアウトで特徴的なのは、括弧(「」)のキーをアルファベットキーの6割ほどの大きさにして、エンターキーを広くとっている点だ。
英字入力と異なり、変換と確定を頻繁に繰り返す日本語入力では、エンターキーの押しやすさ、大きさは重要。このエンターキーは、「なんとなくエンターキーのあたりに指を持っていくと、そのあたり一帯がエンターキーになっている」といった大きさで、とても使い勝手がいい。
キーボードにはもう1つの工夫がある。キートップに0.2mmのへこみを設け、「指がかり」をよくしている。斜めからみると微妙に湾曲しているのがわかる。ちょっとした工夫なのだが、使ってみると確かに中央がくぼんでいた方が指への吸い付きはいい。
ひとつ気になるのは、キーの形状が、縦が短い長方形になっている点。上下のキーとの間隔を大きくとるのと、パームレストにある程度の広さを持たせる目的があると予想しているが、一般的なキーボードを打つ感覚で指を置くと、多少の違和感がある。
考えてみれば、指の移動距離が短い方が文字入力としては効率的であり、上下の長さが短めになっていれば、その分上下の移動距離は短くなる。
縦と横の長さが同じ正方形のキーの形状に慣れているから違和感を覚えるだけで、慣れるとこちらの方が文字入力の快適性は上がるのではないだろうか。
使い手のことをよく考えたノート
dynabook RZ73/Hの見た目は「多くの人が頭に思い描くノートパソコン」だが、ノートを使っていて感じるちょっとした不便さを解消しようという意欲に溢れた仕様だと感じる。
特にポインティングデバイスの独創性は、珍しいだけでなく、作業の効率化に直結する部分であり、多くの人に試してほしいポイントだ。
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東芝製ノート共通の注目ポイントとして紹介しておきたいのが、その価格。dynabook RZ73/Hの場合、東芝ダイレクトの直販価格は17万4960円からなのだが、Room1048会員(東芝ID)価格は9万9144円(2月28日現在)からとなっている。
このほかの東芝製ノートもかなりお得な価格になっているため、ノートPCの購入を考えている方は、とりあえずRoom1048/東芝ID会員(無料)になることを強くオススメしたい!
試用機の主なスペック | |
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機種名 | dynabook RZ73/H |
CPU | Core i5-7200U(2.5GHz) |
グラフィックス | インテル HD グラフィックス 620 |
メモリー | 4GB |
ストレージ | 128GB SSD |
ディスプレー | 13.3型(1920×1080ドット) |
内蔵ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.1 |
インターフェース | USB 3.0端子×3、HDMI端子、ミニD-sub 15ピン、マイク入力/ヘッドフォン端子、有線LAN端子、SDカードスロットなど |
サイズ/重量 | およそ幅316×奥行229×高さ17.2~21.4mm/約1.32kg |