NECは2月7日、AIやディープラーニングの技術を利用したソリューション「Context-aware Service Controller」を発表した。
本ソリューションはAIを活用してネットワークを流れるトラフィックの特徴から様々なIoTサービスを自動的に分類し、サービスごとにネットワークを制御することで、ネットワークリソースの最適な割り当てを実現するというものになっており、主に通信事業者向けに提供する。NECは今後3年間でグローバルに20社以上への提供を目指すとしている。
新ソリューションは、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の一つであり、ディープラーニング(深層学習)技術を搭載したソフトウェア「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習」の活用により、トラフィックの時系列データからトラフィックの特徴を抽出し、IoTサービスごとに自動的に分類するとともに、サービスごとのネットワークの利用状況を可視化するというものだ。
これにより、従来はサービスを分類するためにネットワーク運用者が行なっていた事前の設定作業を軽減することが可能になった。なお、トラフィックの特徴からサービスを分類するため、データが暗号化されていた場合でも対応が可能だという。
また、本ソリューションは分類されたサービスごとにネットワークの帯域制御や優先制御が可能になる。これにより低遅延な通信が求められる自動車向けサービスと、広帯域な通信が求められる映像監視や映像配信など映像系サービスが同じネットワークを利用している場合、トラフィックの特徴から「移動系サービス」と「映像系サービス」に自動で分類し、ネットワークリソースをそれぞれのサービスに合わせて最適に割り当てることができるようになる。
なお、NECは2月26日から3月1日までスペイン・バルセロナで開催する「Mobile World Congress 2018」にて、本ソリューションを展示するという。