静音仕様のゲーミングPCでPUBGスピーカー派も納得
高負荷時も超静音!「Silent-Master Pro Z370」ならゲームに集中できる
2018年01月19日 17時00分更新
Core i5-8400とGeForce GTX 1050 Tiを採用した
「Silent-Master Pro Z370」の基本性能をチェック!
静音性については文句なくすばらしいPCだが、では、性能面ではどうだろうか。第8世代とはいえCore i5というのが気になるし、また、グラボもゲーミング用としては性能が高くないGeForce GTX 1050 Tiだけに、その実力が気になるところだ。
そこで定番のベンチマークソフトを使い、過去のデータと比べながらどのくらいの性能なのかをチェックしていこう。
CPU性能を「CINEBENCH R15」でチェック
実は第7世代のCore i7と同等の性能!
Core i5-8400のスペックは、6コア、ベースクロック2.8GHz、ターボブーストでの最大クロック4GHzというもの。ハイパースレッディングには対応していないため、スレッド数は6のままとなる。このCPUでの「CINEBENCH R15」のスコアを見てみよう。
結果はマルチスレッドのCPUで976cbという、非常に高い数値となった。別PCとなるが、第7世代のCPUと性能を比較してみよう。手元のデータではCore i5-7400だとスコアが546cbとなっているので、約1.78倍も高速化していることになる。コア数が1.5倍に増加しているのに加え、ターボブースト時のクロックが大きく向上しているのが影響しているようだ。
では、格上となるCore i7-7700Kとの比較ではどうだろうか。このCPUでのスコアは、967cb。少し高いスコアが出るPCでも980cbがいいところなので、ほぼ、同じといっていいだろう。Core i7-7700Kは8スレッドに対応しているものの、これはハイパースレッディングによるもの。実コアは4つしかないため、性能が拮抗したようだ。
Core i5と名前からはミドルクラスのPCという印象が強いが、その実力は、1世代前のハイエンドに相当するという点は見逃せない。
FFベンチでゲーミング性能をチェック
最高品質でもフルHDで遊べる実力がある!
CPUの性能は十分高いというのがわかったところで、次はグラフィック性能を見てみよう。GeForce GTX 1050 Tiのスペックは、コア数768、ベースクロック1290MHz、ブーストクロック1392MHzというものだ。ひとつ上のクラスとなるGeForce GTX 1060(3GBモデル)では、コア数1152、ベースクロック1506MHz、ブーストクロック1708となり、大きく見劣りしてしまう。コア数とクロックとで単純計算してみると、最大で1.8倍以上もGeForce GTX 1060の方が高速となる。
では、GeForce GTX 1050 Tiはゲームがプレイできないほど性能が低いのかといえば……そうではない。試しに「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」でテストしてみよう。解像度は「1920×1080」、画質は「最高品質」、モードは「フルスクリーン」としてテストしてみた結果が以下の通りだ。
当然だが、上位のGeForce GTX 1060/1070/1080などを搭載したゲーミングPCと比べてしまえば、スコアは大きく見落としてしまう結果だ。しかし、単純にスコアを見てみれば8115と低いわけではない。FFベンチでのスコアの意味は、3500以上で「快適」、5000以上で「とても快適」、そして、7000以上で「非常に快適」というもの。フルHDで最高品質を選んでいるにもかかわらず、「非常に快適」という結果が出ているのは十分な性能があるという証拠だ。どんな3Dゲームでも高画質でプレイできるというほどの性能はないものの、FFクラスのゲームであれば、画質を落とすことなく快適にプレイできる実力がある。ゲーミングPCとして十分な性能だ。
静音PCなら誰もが気になるCPUやGPUの温度をチェック
ゲームのプレイに問題ない性能があるというのがわかったところで、次に気になるのが一体どのくらいの温度まで上昇するのか、だ。静音PCは冷却性をある程度犠牲にしていることが多いだけに、一般的にな構成のPCよりも高温になりやすく、長時間利用時の性能低下が心配になる。
そこで、先ほどのFFベンチ中のGPUの温度を「Open Hardware Monitor」を使ってチェックしてみた。このソフトはCPUやGPU、ストレージ、マザーボードなどの各種情報を読み取って表示してくれるもので、温度やファンの回転数、使用率などがわかるもの。これを使い、GPUの最大温度を調べた結果が次の通りだ。
GPUの最大温度は61度と余裕があり、性能低下を心配するような高温になっていないことがわかる。つまり、FFベンチレベルのゲームであれば、GPUの温度を気にすることなく遊べるということだ。なお、ファンの最大回転数は1178rpmと低く、静音性の面でもしっかりと機能しているのがわかる。
続いてCPUを見てみよう。FFベンチではCPUへの負荷はそれほど高くないため、より高い負荷を「OCCT」を使ってかけてみた。このソフトはCPUに負荷をかけるストレステスト用のもので、非常に負荷の高いAVXにも対応している。今回、最大負荷をかけた場合の温度を調べたかったため、テストには「CPU:LINPACK」を選び、AVXをオン、全コア使用という条件でテストした。全テスト時間は10分で、最初の1分と最後の2分はアイドルとしてある。つまり、高負荷を連続してかけるのは7分間だ。
まずはCPUがしっかりと動作しているのかを動作クロックからチェックしてみよう。いくら温度が低くても、実は動作クロックが異常に下がっていた……なんてことがあってはテストの意味がないからだ。
最初の1分と終わりの2分はアイドルなので動作クロックが動いているが、高負荷中は一定クロックで安定しているのがわかる。このグラフから、CPUが熱ダレして低クロックになっていたり、暴走して止まっているといったことがないのがわかるだろう。
では、CPU温度はどこまで上昇していたのかも見てみよう。こちらは先ほどGPUの温度をチェックしたのと同じく「Open Hardware Monitor」でチェックした。
数値をみると、CPU温度の最大は71.5度。一般的にCPUの温度は90度以下となっていればまず安心して使える温度なので、非常に高い負荷のテストながら71.5度までしか上がらないというのはかなり優秀だ。また、ファンの回転数を見てみると、CPUクーラーのファン(Fan #2)は最大でも886rpmまでしか上昇していなかった。この回転数ではほとんど騒音は聞こえないレベルなので、高負荷時でも静音性はしっかりと発揮されているというのがわかる。