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静音仕様のゲーミングPCでPUBGスピーカー派も納得

高負荷時も超静音!「Silent-Master Pro Z370」ならゲームに集中できる

2018年01月19日 17時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトラカクッチ

提供: サイコム

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高負荷時の騒音を低減させる
各種工夫が凝らされた静音ケース「P100」を採用

 騒音源となりやすいCPUクーラー、グラボに静音パーツを使えば騒音はかなり抑えられるが、さらに、静音ケースを使えば耳に届く音を軽減でき、高負荷時でも気にならないレベルにまで抑えられる。「Silent-Master Pro Z370」が採用するAntecの「P100」は、こういった静音ケースのひとつ。どういった工夫で十分な冷却性と静音性とを両立しているのか、詳しく見ていこう。

騒音がダイレクトに耳へ届かないよう
通気用のメッシュがない1枚板のフロントパネルを採用

 高性能PCで採用されるケースは通気性を何より重視し、フロントから内部が透けて見えるようなメッシュパネルとなっているものが多い。このスタイルは冷却性に優れるものの騒音を遮るものが少なく、内部の騒音が直接耳へと届いてしまうという欠点がある。これに対し、「Silent-Master Pro Z370」が採用するAntecの「P100」はフロントパネルに穴のない1枚板。さらに内側には吸音材となる3mm厚のスポンジが貼られており、内部の騒音を低減しながら耳へ届かないよう工夫されているのが特徴だ。

フロントパネルを開けると、内側にスポンジが貼られているのがわかる。このスポンジで、騒音がやわらげられている

 しかもフロントには吸気用の14cmと大きなファンが装着されている。静音性に優れたNoctua製のファンを採用することで、十分な風量が確保されている。なお、手前のメッシュカバーは爪で固定されているだけなので、手で簡単に取り外しが可能。ホコリが溜まってしまっても、簡単に掃除ができるのがうれしい。

フロントに装着されたファンはNoctua製の「NF-A14 ULN」。800rpmの静音ファンだが、14cmと大きいため風量は十分ある

 背面を見てみよう。排気ファンには12cmの「NF-S12A ULN」が装着されており、こちらもNoctua製の静音モデル。このように、ファンをすべてNoctua製とすることで、騒音を抑えつつもしっかりと冷却性を確保しているわけだ。ちなみにケースの背面はフロント部分と違い、メッシュが多用されている。騒音が漏れやすくなるのではないかと心配になるが、背面方向にいくら騒音が漏れても直接耳には届かないため、気にする必要はない。

ケースファンにもNoctua製を採用するのがサイコムのこだわり。フロントよりも騒音の漏れが気にならないため、メッシュが多用されている

天面ファンを装着する替わりに
防音用のパネルを装着

 多くのケースと同じように、CPUのすぐ上にあたる天面にケースファンを装着できるスペースがある。通常のケースであればこの部分はメッシュとなっているのだが、P100にはこの穴をふさぐために遮音カバーが付属している。天面からの騒音も直接耳に届きやすいだけに、「Silent-Master Pro Z370」ではこのカバーを使って、しっかりと塞いであるわけだ。

通排気用のファンのために作られた天面部分のスペースだが、静音性重視の構成では騒音が漏れる原因となってしまう。そのため、この部分はカバーで塞いである

 ちなみにこの遮音カバー、ただの板ではなく、フロントパネルと同じく内側にスポンジが貼られている。単純に音漏れを防ぐだけでなく、少しでも騒音を減らせる工夫がされているのがうれしい。

天面の遮音カバーにもスポンジを装着。音漏れしそうな部分は徹底的に塞いでいこうという気持ちが伝わる

 この吸音用のスポンジはフロントと天面だけでなく、サイドパネルにも貼られている。固い金属製のサイドパネルは振動しやすく、内部の音が漏れてしまうこともあるのだが、内側にスポンジを貼ることで音による振動が抑えられ、外部へと漏れにくくなるわけだ。もちろん、スポンジは左右どちらのサイドパネルにも貼られている。

スポンジの厚みは3mm。指で押すと、思っていた以上に厚みがあることに驚く。このスポンジが音を遮り、外部への騒音漏れを抑えてくれるのだ

防音はいいけど通気性は大丈夫?
フロントパネルのすぐ横から吸気が可能

 騒音を外に漏らさない究極の方法は、ケースで騒音源を密閉してしまうこと。とはいえ、これでは通気性が皆無になり、内部に熱がたまってPCの動作が不安定になってしまう。

 P100は1枚板のフロントパネル、ファンスペースを塞いだ天面、そしてサイドパネルと、まるで密閉されているかのように吸気口がすべて潰されているように見える。これではケース内で空気が動かず、せっかくの静音CPUクーラー、セミファンレスのグラボや電源も意味がなくなってしまうと思いがちだが、そこは安心して欲しい。しっかりと大きな吸気口が用意されている。

 どこにあるのかといえば、フロントパネルの左右部分だ。横から見ると本体とフロントパネルとの間にやや大き目な隙間があり、ここから吸気できるわけだ。

一見するとわかりづらいが、後ろの手が見えるように、フロントパネルと本体との間に隙間がある。ここから吸気できるわけだ

 隙間があると騒音が漏れてしまうのだが、向きが横方向となるだけに、正面からではこの吸気口からの音漏れはほとんど気にならないレベル。本体の向きが自分に対して正面を向くようにすると、効果的だ。

 もうひとつの吸気口は、本体底面にある。ここは電源の専用吸気口となるのでケース内には影響がないのだが、高負荷が続いた場合でも電源をしっかりと冷やせ、そして電源からの熱はケース内に出ることなく背面からすみやかに排出されるというメリットがある。もちろん吸気口にはフィルターが付属。ホコリを吸い込みやすい底面だけに、簡単に掃除できるのがうれしい。

電源用の吸気口となるのがここ。底面からホコリを吸い込まないよう、フィルターが装備されている

 ここまで徹底した静音仕様になっているため、アイドル時は電源が入っているのかわからないほど静か。ゲームベンチなどで無理やり負荷をかけてもあまり変わらず、耳を近づけてようやく動作音がわかる程度と、非常に静かだ。騒音計で簡易的に数値を測ろうとも思ったのだが、PCよりも周辺の騒音の方が大きいため、計測するのを諦めてしまった。

 パーツ構成は多少違うものの、ちゃんとした設備のある場所で計測した結果が製品ページで紹介されているので、どのくらい静かなのかはそちらを参考にして欲しい。

サイコムのサイトにある騒音テストの結果。高負荷時でも20dB前後しかないため、はっきりいって騒音は全く気にならないレベル

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