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BOSEの完全ワイヤレスイヤフォンは音質で勝負できる完成度

2017年11月11日 12時00分更新

文● 四本淑三

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トゥルーワイヤレスでもあのサウンド

 トゥルーワイヤレスのスポーツモデルで対抗馬を挙げるなら、まず「Jabra Elite Sports 4.5」。こちらは税込価格3万2800円と少し高いが、IP67の防水・防塵性能や心拍計の内蔵など、スポーツモデルとしての機能はより本格的だ。

 もうひとつ挙げておきたいのが「Jaybird RUN」。こちらは税込価格2万5407円と安い上に、サイズはひとまわり小さく、重さも実測値で右8g、左7.5gと軽い。にも関わらずバッテリー持続時間は4時間もある。

 しかし、そこにBOSEのしっかり作り込まれた音を持ってこられると、どうしても印象は薄くなってしまう。今のところトゥルーワイヤレスは、仕組みを成立させるのがやっとの段階。音に関してはアベレージで妥協しているものも少なくないし、それがスポーツモデルであればなおさらだ。

 量感たっぷりの奥深い低域に、歪感の少ない高域が乗るあの感じ。しかも中音域の分離が良く、ボーカルが明瞭に聴こえてくるので、ただのドンシャリにもなっていない。単純に低域を上げて音圧感の高さを演出したイヤフォンは数多いが、大抵はパワーに頭打ち感が出てしまい、ダイナミックレンジの狭い平板な音になりがちだが、このモデルにはそうした薄っぺらさがない。

 スポーツモデルとしての機能や軽快感に優先順位があるなら、ほかを選ぶべき。しかし気分をあげる要素として音も大事というなら、BOSEで決まりだろう。

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著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター。武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。新しい音楽は新しい技術が連れてくるという信条のもと、テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレとエスプレッソ

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