ちっちゃくても高性能、イケてる小型PC「NEXTGEAR-C」の魅力

犯人はヤス!?　G-Tuneの高性能を1.6kgの筐体に凝縮した仕掛人に聞く

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──発熱といえば、静音性もかなり気を使っているそうですね。

　ファンは大きめのものを使い、できるだけ回転数は抑えて、負荷がかかる時でもあまり音が出ないように工夫しています。GPUは底面吸気の側面排気なんですが、CPUは側面から側面と、熱源を分けてできるだけ排熱効率を良くする構造になっています。ですから、「NEXTGEAR-C」シリーズでそこそこ重いゲームを起動させても、そこまでファンの音は大きくならないようになっています。

底面から筐体を開けたところ。筐体に比べるとファンの大きさが目立って見える

──BTOでパーツもいろいろ変更できるのは魅力ですね。自分で分解するのは難しそうですけど。

　基本的にはBTOで、ご購入時にパーツを選んでいただく形ですね。今回は申し訳ありませんが、カバーを取り外してしまうと、弊社としてはサポート外ですとしか言いようがなくなってしまいます。

──でも小型のPCにしてはインターフェースもかなり充実しているのがグッジョブですヨー！

　その点ははVR機器をつなげやすいよう考慮した結果です。「HTC　VIVE」、そして特に「Oculus」ですね、センサー類をつなげるとUSBをかなり使用しますから。それにマウスやキーボード、さらにコントローラーを別途つけると考えると、やはりインターフェースは豊富にあった方が良いだろうなと。

　「NEXTGEAR-C」シリーズは背面の端子だけで基本的にはすべて完結できるようになっていますが、前面にもUSBを用意してますので、色々な用途で使いやすくなってます。HDMIもふたつ後ろについていますので、“VRあるある”の、「（VR機器の）HDMIケーブルを挿したらディスプレーはどこに接続したらいいんだ？」ということもないようにしています。

この筐体の小ささにしてこの端子数！　さらに前面にはUSB 3.0 Type-A端子が2つ付いている

気軽に自分の環境を持ち出せるPCにしたかった

──そして驚いたのは、ストレージが2台もあること！

　システム用のSSD M.2とデータ用の2.5インチHDDのふたつを搭載しています。HDDは2TBまで載せられますし、速度的にもNVMe対応のSSDも選べますので、容量と速度の両方を確保できるようになっています。

この小さい筐体に2種類のストレージを内蔵している

──これだけ小さい中によくそれだけ入るなと思いました。製品自体の重さは？

　だいたい1.6Kgですね。

──15インチのノートPCよりも軽いですよね？

　ACアダプタとケーブルで大体600g～700gぐらいですから、外箱を入れても約2.8kgぐらいです。「NEXTGEAR-C」シリーズ本体の重量もそうですが、BTOの内容によっても変化するので、おおよその数値になります。

──強いて言うとGPU。がんばってGeForce GTX 1080を載せてほしかった。やはり難しかった？

　う～ん。このケースに入るスペースを十分確保しつつ、静音性を満たすとなると、今のところGeForce GTX 1060が上限なのかなと。これをさらに上げるとなると、他の部分を切り捨てることになってしまいますので。

　もちろん、技術改善で冷却効率がアップしたり、GPUの世代が変って発熱量が低下するなどがあれば、さらに高機能なGPUを検討したいと思います。

──VR以外にこういう用途で使ってもらえたらというのはありますか？

　先ほどLANパーティーのことを少し話しましたが、大規模なものばかりでなく、もっと小さなところ、例えば友人宅に持っていって、自分の設定環境でプレイするといった、もう本当に初期のLANパーティーのような気軽な感覚で使っていただけたらと私どもは思っております。

──確かに、据え置き型の家庭用ゲーム機だと重量が4kg～5kgあるはずなので、「NEXTGEAR-C」のほうが軽くて持ち運びやすそうです。かっこよくて高性能な"ゲーム機”として楽しんでほしいですよね。

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