よほどの作業内容でない限りパワーには困らない
Threadripper&GTX 1080 Ti搭載PCをVega 64に替えて性能差を見てみた
2017年10月11日 17時00分更新
編集部に届いたユニットコムの「LEVEL-F039-LCRT5X-XNVI」。前回はRyzen Threadripper 1950XとGeForce GTX 1080 Tiの構成で性能をチェックしている。ベンチマークを計測しているとき、ふと視界の片隅にRadeon RX Vega 64のパッケージが見えていた。純然たるAMD環境下でのデータもほしい! ということで、Radeon RX Vega 64に差し替えて実力を測ってみた。
Radeon RX Vega 64の詳細については、加藤 勝明氏の『AMD派待望の「RX Vega」はハイエンドGPUにおける周回後れを取り戻せるか?』でチェックしてもらうとして、用途的に気になる部分としてはHBCC(High Bandwidth Cache Controller)。これはVRAM(AMD曰く、HBM2だが)だけでなく、メインメモリーも使用するというもの。アプリケーションによっては、VRAM依存が生じることもあるため、その部分をメインメモリーで補えるというのは便利だ。なお割り当てはRadeon設定から可能だ。
GeForce GTX 1080 Tiに近いスコアを出す
ベンチマークは前回と同じく「3DMark v2.3.3732」「PCMark 10 v1.0.1275」「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」「CINEBENCH R15」。またベンチマーク実行前にOCCT 4.5.1を2時間をテストして、クリアを確認している。
ベンチマークスコアは、GeForce GTX 1080 Tiに近いスコアとなったがファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークとCINEBENHC R15ではバラつきが見られた。ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマークの場合は、初回は13000スコア越えなのだが、2回目以降は11000台に留まるといった傾向。CINEBENCH R15も、OpenGL89~101fps、CPU(Multi)2700~2850cdと振れ幅が目立った。CINEBENCH R15については、調子のいいときはGeforce GTX 1080 Tiよりもスコアが上であり、コストパフォーマンスの面では好印象。今後のドライバで安定するであろうとすれば、狙い目である。またゲームではなく作業用とした場合、よほどの作業内容でない限り困らなさそうだ。
試用機の主なスペック | |
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CPU | Ryzen Threadripper 1950X |
GPU | Radeon RX Vega 64 |
メモリー | 48GB |
マザーボード | X399 GAMING PRO CARBON AC |
ストレージ | 256GB SSD(M.2、NVMe接続) |
内蔵ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.2 |
インターフェース | USB 3.0端子×10、USB 2.0端子×2、PS/2コネクター、S/PDIF出力端子、アナログ8chサウンド、有線LAN端子、HDMI端子、DisplayPort×3など |
サイズ | およそ幅235×奥行250×高さ550mm |
OS | Windows 10 Hom(64bit) |