荷主と個人ドライバーを仲介するプラットフォーム「PickGo」を運営するCBcloud(株)は21日、(株)シーアールイー、KLab Venture Partners(株)、東熱パネコン(株)、大手コマース事業会社1社、ベンチャーキャピタル1社を引受先とした第三者割当増資を実施し、総額3.4億円の資金を調達したと発表した。調達した資金は、人材の採用、サービスの拡充、マーケティング強化、さらに新たな物流プラットフォーム確立に充てられる。
案件数が1年で15倍に拡大
同社は企業向けの「PickGo for business」、個人向け配送サービス「PickGo for personal」を提供し、事業拡大を続けている。これらのサービスは、深刻な宅配ドライバー不足に悩む業界の受け皿として荷主企業などから評価を受け、中でも企業向けサービスは、提供開始から1年で案件数が約15倍に成長。個人ドライバーによる配送車の登録台数も2000台を超えた。
今回の資金調達により、同社ではエンジニア人材や営業人員の採用、「PickGo」の機能拡充およびマーケティング活動による認知向上に注力。人材の採用では、「PickGo」の機能拡張を行うためのエンジニアの採用を強化し、より付加価値の高いサービスの開発を目指す。また「PickGo for business」の業務効率化・品質向上を目的とした機能拡張、個人ドライバーによる配送業務の効率化を図る機能開発を実施。「PickGo for personal」に単身引越しや家具の配送、CtoC向けの物品売買など新たな配送サービスの認知・普及の拡大を行う。
増資を引き受ける事業会社のうち、物流不動産約1400物件の管理運営を行うシーアールイーに対しては、CBcloudのラストワンマイル物流プラットフォームの展開により、共同でサービスを提供。さらに配送拠点スペースとしてシーアールイーの物流施設を活用することで、相互の事業成長を図る。
オーダーメイド型ワイン熟成セラー『Terroir(テロワール)』の製造・販売を行う東熱パネコンに対しては、ワインの品質保持・熟成に最適な保存環境を維持しながら最短30分でワインを届ける『動くワインセラー』サービスの試験運用を今年6月から開始。今後、そのノウハウを生かして医療に関わる貨物の配送サービスを共同展開する。