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B&Wの新700シリーズはユニット刷新でコスパ良好?

2017年09月08日 23時14分更新

文● 編集ASCII

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 ディーアンドエムホールディングスは9月8日、イギリスBowers & Wilkins(B&W)の新スピーカー「700 S2」シリーズの販売を9月から順次開始する。

最上位702S2の利用イメージ

 2014年発表の「CM S2シリーズ」の後継機種。上位から順に「702S2」(3ウェイ5スピーカー)、「703S2」(3ウェイ4スピーカー)、「704S2」(3ウェイ4スピーカー)、「705S2」(2ウェイ2スピーカー)、「706S2」(2ウェイ2スピーカー)、「707S2」(2ウェイ2スピーカー)の6モデルがある。加えてセンタースピーカーの「HTM71S2」「HTM72S2」や専用スタンド「FS700S2」(ペア7万3440円)も用意する。

最も小さな707S2の利用イメージ

 CMシリーズは、B&Wのラインアップの中級クラスだが、手に入れやすい価格でかつ、箱形のオーソドックスなキャビネットデザインなどで人気の機種だ。新700シリーズではこれらの特徴を踏まえつつ、上位の800 D3シリーズ用に開発したミッドレンジユニット“コンティニュアム・コーン”を取り入れるなど、音質面での進化も遂げている。

ドライバーはすべて新開発

 新700シリーズには、3モデルあるフロア型スピーカーのすべてが専用のミッドレンジ・ドライバーを搭載している。シャーシにはFEA(有限要素法)で形状を最適化したアルミニウム製。シャーシ前面にチューンド・マス・ダンパーを置き、不要な共鳴を抑制する。

 デカップリング・システムも、CM10 S2に採用していたドローバー(引っぱり棒)デザインではなく、800 D3シリーズの構造を簡素化した。構造がシンプルになったため、価格を抑えられるが、結果フロア型3モデルのすべてにミッドレンジ・デカップリングを導入できたという。これは中音域の広がりの改善につながる。

 一方、800 D3シリーズはダイヤモンドツィーターを搭載しているが、新700シリーズは、新開発の“カーボン・ドーム・トゥイーター”を採用する。アルミ製のドーム型振動板にカーボンを蒸着(PVD)コーティングしたもの。30μmと薄型で軽量にできる点が特徴。この周囲に中央部が切り抜かれた300μmのカーボンリングを置き、メインドームの内側に接合している。結果、高域一次共振周波数を47kHzまで上げ、剛性を確保するとともに、音に歪みが生じにくくした。

 B&Wは、これまで以上に“心地よくクリーンな高音域”をうたっており、有効な周波数帯域の幅が格段に広がっているとする。性能の高さに関しても自信を持っているようだ。

ツイーター・オン・トップ構造

 型番は数字が小さいほうが上位で、702~704S2がフロア型。705S2~707S2がブックシェルフ型となる。このうち702S2と705S2は、ツィーター部分がまげのように独立したツイーター・オン・トップ構造となる。

それ以外のモデルのツィーター

 ここにも800 D3シリーズの技術が応用されており、剛性を確保し、共振を抑えた構造にするため、空洞のある亜鉛ハウジングではなく、無垢のアルミニウムを切削している。1kg超の質量があり、安定しているという。

 ウーファーに関しては、800 D3シリーズに用いられたエアロフォイルを最適化しており、カーボンファイバー・スキンではなくペーパーを使用。間に挟む素材も800 D3やサブウーファーのDBシリーズの“シンタクティック・フォーム”からEPS(発泡スチロール)にした。

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