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最強クラスの性能と静音性を両立

Ryzen 7とGTX 1080 Tiを両方水冷化! 「G-Master Hydro X370A」の外観をチェック

2017年05月18日 09時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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「G-Master Hydro X370A」

 高性能なCPUやGPUは、PCゲームを快適にプレーするのに必須のパーツ。しかし、性能の高いパーツはそれだけ発熱が大きくなるため、安定して動作させるには冷却性能の高いクーラーが必要となる。

 パーツからの発熱への対策方法はいくつかあるが、一番簡単なのが、大型で高回転のファンを搭載すること。実はこの方法は簡単ながらも効果が高く、発熱対策としては最強といってもいいくらいの方法だ。とはいえ問題がないわけではない。とくに頭を悩ませるのが、騒音問題。いくらしっかりと冷却でき、安定してゲームがプレーできるといっても、掃除機のような轟音のするパソコンでもいいと思う人はまずいないだろう。

 そこで高性能なCPUとGPUを強力に冷却しつつ、騒音も抑えられるものとして有望なのが水冷クーラーだ。最近は簡易水冷クーラーが多く登場し、個人でも手軽に水冷化が楽しめるようになっているものの、ラジエーターのレイアウトやファンとの組み合わせといったノウハウが必要となる部分も少なくない。とくにCPUだけでなくグラボも同時に水冷化したいとなれば、かなりの試行錯誤が必要となってしまうだろう。

 こういった難易度の高い水冷化を実現し、最強クラスの性能と静音性を両立したのがサイコムの「G-Master Hydro X370A」だ。

CPUとGPUの両方のクーラーに水冷を採用し、高負荷時でも騒音を抑えたゲーミングパソコン。熱を直接外部へと排出できるため、ケース内温度が高くなりにくいというメリットがある

CPUとグラボをしっかり冷やす水冷クーラー

 G-Master Hydro X370AはCPUはAMDの8コアとなる“Ryzen 7 1700”を採用。SMTに対応し、最大16スレッドの同時処理が可能な高性能CPUだ。実際にどのくらいの性能があるか「CINEBENCH R15」で調べてみたところ、1420cbというスコアーとなった。Core i7-7700Kでは1000cbに届かないということを考慮すると、Ryzen 7 1700の凄さがわかるだろう。

性能は「CINEBENCH R15」のスコアーで、1420cb。Intel Core i7シリーズを圧倒し、8コア16スレッドCPUの性能の高さがよく分かる結果となった

 これだけ性能が高ければ、発熱も当然大きくなる。小さい空冷クーラーでは騒音が気になってしまうが、その点G-Master Hydro X370Aなら最初から水冷化されているだけに、高負荷時の騒音の悩みから解放されるのがメリットだ。さらにグラボも水冷化されているため、ゲーム中も静かで快適にプレーできる。

 実はこのグラボ、よく見てもらうとわかるのだが、現在最強クラスとなる“GeForce GTX 1080 Ti”だ。当然、このGPUを採用した水冷仕様のグラボは発売されていないため、サイコムオリジナルのカスタマイズとなる。BTOパソコンというと組み立てただけという印象が強いが、一般的な製品にはない独自のカスタマイズがあるというのはマニア目線で見てもうれしいポイントといえるだろう。

CPUからの熱は天板に装着されたラジエーター、グラボからの熱は背面に装着されたラジエーターで冷却。さらに天板にはケースファンも装着されている。

 さらによく見ると、グラボの装着部に黒いバーが装着されていることに気づくだろう。これは「CARDKEEPER」というパーツで、重たいハイエンドグラボをしっかりと支え、輸送中や利用中の抜け、重みによるスロットへの負担を軽減してくれるというアイディア品だ。安心して長期間使いたいというのであれば、こういった補助パーツが付けられているのがありがたい。

通常だとブラケットでしか固定されないグラボだが、CARDKEEPERを使うことでボード全体を支えてくれるようになる

高効率な80PLUS GOLDの電源と
実用性と拡張性に優れた「DEFINE R5 Black」を採用

 高スペックなパソコンとなると電源が気になるところだが、G-Master Hydro X370AはRyzen 7 1700、GeForce GTX 1800 Tiの両方をフルにぶん回しても余裕がある750Wの製品を採用している。しかも高効率の80PLUS GOLDなので余計な電力消費が少なく、発熱も抑えられているのがうれしい。さらにタワー型ということもあって、拡張スロットやドライブベイも豊富。将来、ボードを使った機能拡張、ストレージの増設などを行なうのも簡単だ。

配線できる。容量は750Wと大きく、高スペックPCを余裕で動かせる。高効率な80PLUS GOLDに対応

ケースはFractal Designの「DEFINE R5 Black」。シンプルなフロントデザインと拡張性の高い構成で人気がある。3.5インチベイを8つも装備している

 高スペック、水冷クーラーをうまく取り入れることで、静かで力強いパソコンとなる。初心者はもちろんだが、自作に慣れた人でもグラボの水冷化は難しいだけに、最初から水冷化されているG-Master Hydro X370Aは、快適なゲーミングパソコンを探している人にピッタリといえるだろう。

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