(株)キタムラが15日発表した2017年3月期連結決算は、売上高が前年比8.4%減の1413億2200万円、12億3100万円の営業損失(前期は9億4600万円の営業利益)、19億9100万円の純損失(前期は2億5400万円の純利益)と、赤字決算となった。
CCCが親会社となり、Tポイントとの連携強化
熊本地震によるデジタルカメラなどの減産、スマートフォンの販売低調、イメージング部門の売上減少などの影響で減収となった。利益確保に向けた損益構造改革に伴う減損損失や店舗閉鎖による損失引当金繰入額を計上したことなどで、大幅な赤字となった。
店舗販売事業では、「カメラのキタムラ」を67店、「スタジオマリオ」を14店合計81店を退店。新たに合計12店を出店し、合計15店をリニューアルした。イメージング部門で年賀状販売が好調だったが、デジカメプリント、スマホ・カメラの販売が減少。売上高は同9.2%減の1239億700万円、14億8900万円の営業損失(前期は10億3500円の利益)となった。
レンタル事業、写真卸販売事業などが減収減益となるなか、医療用機器卸販売事業は好調で、売上高は同5%増の51億8800万円、セグメント利益は同5%増の2億1900万円となった。
また、同社はカルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)(CCC)との資本業務提携することを15日に決定。CCCは6月1日に第三者割当増資によりキタムラの株式を21億円で300株を取得。これにより筆頭株主はCCCとなる。同提携で、複合商業施設T―SITEへの出店、TSUTAYA店への併設出店、Tポイントとの連携を強化し、オムニチャネル戦略を拡大させる。
次期の見通しでは、売上高が同2.4%減の1380億円、営業利益が15億5000万円、純利益が7億円と、黒字への転換を見込んだ。