ツイッターが荒らし対策強化を発表したが、荒らしを減らせばTwitterの活気は戻ってくるのだろうか? とはいえ、ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)を建前と一蹴する風潮への対策も必要だ。
荒らし行為はTwitter上で多く発生しているが、ツイッターは7日、一部のユーザーによる継続的な嫌がらせに対処する変更点について説明した。変更によって、Twitterを永久追放になったユーザーの出戻りを防ぎ、Twitter内の検索結果に悪質なツイートが表示されないようにする。
ツイッターのエド・ホー(Ed Ho)エンジニアリング担当副社長はブログへの投稿で、Twitterを永久追放された人物が、不正行為のためにTwitterアカウントを新設できなくする措置を講じていると語った(ただし、ホー副社長は、具体的にどんな措置であるかには触れなかった)。ホー副社長は、ツイッターが「セーフサーチ」機能を提供することで、ブロックされてたりミュートされていたりするアカウントのつぶやきを「問題がある可能性のある内容」と同様に除外するという。また、ツイッターは「不正で下劣な可能性がある」返信を抽出し、タイムライン上で省略することで非表示にする、とも述べた。
「弊社は、表現の自由と、ユーザーがあらゆる話題のあらゆる側面を見ようと思えば見られることを支持します。不正と嫌がらせが多様な意見を抑圧し、沈黙させることは、危険な事態を招きます」とホー副社長はいう。
Twitterは、Facebookに比べてまだ小さい(19億ユーザーのFacebookに対して、Twitterにはたった3億3300万人の月間アクティブ・ユーザーしかいない)が、さまざまな憎悪に基づく攻撃の舞台になっている。その多くは、(ポリティカル・コレクトネス=政治的正しさを拒否した)ドナルド・トランプ大統領の政治的台頭と軌を一にしている。たとえば、米国最大のユダヤ人団体名誉毀損防止同盟(ADL)の最近の報告によれば、2015年8月から2016年7月までの間に、反ユダヤ的な言葉を含むツイートだけで260万件あり、2016年1月から7月までに「大幅な上昇」があった。
ツイッターは11月に「ミュート」機能を拡張し、ユーザーが見たくないアカウントを非表示にするだけでなく、通知で見たくない言葉やフレーズを選択できるようにした。さらに先週、ツイッターは、ユーザーが不愉快なつぶやきを報告する(報告者が被通報者にブロックされていてもよい)ことを許可することにした。
ツイッターのジャック・ドーシーCEOがTwitterは「全く新しい手法で嫌がらせに対処する」とツイートしてから1週間になるが、この変更は今後数日から数週間で展開されるだろう。ホー副社長は、Twitter上で横行している不正行為を厳しく取り締まるために、ツイッターは「昨年、十分に速く行動しなかった」とツイートで認めた。