プロカメラマンが撮影をするときに重視することは、ライティングです。被写体にハイライトやグラデーション、陰影、シャドウなどを効果的に作り出すことで「魅力的な写真」を撮るのです。そのプロテクニックを、簡易スタジオとライト2灯で実現する方法を解説した『新・プロが教えるデジカメ撮影テクニック 人物、商品、生き物の魅力を引き出す119例』(三浦健司著)が2017年2月2日、KADOKAWAから発売されました。Amazon.co.jpほかネット書店、大型書店で購入できます。
20以上の作例を追加、LEDライトを使った最新のテクニックも
本書は、2010年5月に刊行され、5刷のロングセラーとなった『人物、商品、生き物の魅力を引き出す97例 プロが教えるデジカメ撮影テクニック』の改訂版です。プロカメラマンとして30年以上のキャリアを持つ著者・三浦健司氏が、コンパクトデジタルカメラやデジタル一眼レフを使い、必要最低限の撮影用品でプロ並みの写真が撮れるテクニックをまとめました。改訂にあたって、最近急速に普及してきたLEDライト、安価になったデジタル一眼レフの使用を中心に、撮影例を96から119にまで増やしました。また、撮影基礎知識、撮影機材に関する解説は全面的に見直し、画像処理で使うソフトウェアはPhotoshop CC 2015に統一するなど、内容をアップデートしています。
掲載されているテクニックの一部をご覧ください。
本書を購入すると、本文をまとめたPDFファイルも読者限定でダウンロード提供しますので、電子版を買わなくてもタブレットやスマートフォンで楽しめます。
ネットショップや企業のWeb担当者、飲食店オーナーなど、仕事で使う写真を自分で撮りたい方におすすめの1冊です。
新・プロが教えるデジカメ撮影テクニック
人物、商品、生き物の魅力を引き出す119例
- 価格:価格:2,376円(本体2,200円)
- 発売日:2017年2月2日
- 形態:B5変型(216ページ)
- ISBN:978-4-04-892529-7
- 発売:KADOKAWA
目次
- 第1章 プロの撮り方8つの基礎知識
- 01 やわらかいモノにはやわらかい光 カタいモノにはカタい光
- 02 インパクト狙いなら広角 カタチを正確に撮るなら望遠で
- 03 「見せたい部分だけピント合わせ」が画作りの基本
- 04 「露出補正」で見た目通りの明るさに
- 05 「白とび」と「黒つぶれ」を防ぐ「ギザギザの山」
- 06 被写体に忠実な色は適切なホワイトバランス設定が決め手
- 07 扱いやすいJPEGと画像劣化しにくいRAW
- 08 ぶれを軽減するカメラの構え方
- Tips すべての人にやさしい専門店「銀一」
- 第2章 プロが使っている撮影機材
- 01 簡易スタジオとライトがあればプロ並みの写真が撮れる
- 02 簡易スタジオは買って損のない万能機材だ
- 03 現場で活躍するレフ板、三脚、テープ
- 04 やわらかい光を作るレフ板とディフューザー
- Tips 安くてお得なレフ板自作
- 第3章 人物の魅力を引き出して撮る
- 01 女性を美しく見せる「やわらかい光」
- 02 印象的なポートレートは「キャッチアイ」が必須
- 03 男性を力強く見せる「カタい光」
- 04 人物撮影のカメラ位置は大人も子どもも「1/2」から上が基本
- 05 指を細く美しく見せる「逆光」
- 06 髪年齢が5歳若返る「ヘアライン」の描写
- 07 簡易スタジオを人物撮影の照明器具として使う
- 08 暗い場所のヒンヤリ感を「ストロボ多灯ライティング」で
- 09 シャッターチャンスは手の動きで予測しろ!
- 10 人柄を引き出す小道具と会話
- Tips 商品の忠実な色再現はプリセットホワイトバランスで
- 第4章 簡易スタジオに入る小さなモノを撮る
- 01 クールでスマートなイメージは「アクリル板」の反射で作る
- 02 ハンドバッグを高級に見せる「ハイライト」のグラデーション
- 03 エナメルの質感は「写り込み」のハイライトで描写
- 04 「コントラスト」を強めにつけて立体感を強調
- 05 ピンセットで作った「自然な流れ」を柔らかい光でつつむ
- 06 カタログ用の「切り抜き」写真は撮影環境の固定から
- 07 立体感は「グラデーション」で表現
- 08 お皿の「素材感」をライティングで撮り分ける
- 09 ティッシュ箱の立体感を面積と明暗の比率で描写
- 10 ハイライトで演出する靴べらの高級感
- 11 木球の丸みをグラデーションとやわらかい光で
- 12 ダイヤモンドの輝きは「ライトドームS」で
- 13 「ライトドームS」で時計のゴージャス感を演出
- 14 キラキラゴールドの重量感は「金レフ」で
- 15 「エアトルソー」でパールのネックレスを数珠に見せない
- 16 商品の「世界観」を背景で説明する
- 17 イメージカットに役立つLED製ライトセーバー
- 18 レンガや落ち葉も「撮影小物」
- 19 並べ方とアングルの工夫で購買意欲を刺激する
- 20 説明写真は「寄り」と「引き」を使い分ける
- Tips 掛け軸をキレイに複写する
- 第5章 食べ物の魅力を撮る
- 01食べ物の「おいしさ」を簡易スタジオで表現しよう
- 02 サイドライトで描写する揚げたて天ぷらのサクサク感
- 03 黒毛和牛を高級に見せる黒と緑の「しつらえ」
- 04 コンビニ弁当もサイドライトで「ふっくらご飯」
- 05 寿司の握りたて感はしつらえとサイドライトで
- 06 ハイライトと「青み」で強調するたまごの新鮮さ
- 07 ぷるぷるプリンはハイライトとグラデーションで描写
- 08 しっとりした和菓子の食感をサイドライトで
- 09 フルーツみつ豆の清涼感を下からの透過光で描写
- 10 イクラのぷりぷり感は透過光と「カラーコントロール」機能で
- 11 干物の臭みをしつらえとハイライトで打ち消す
- 12 ピチピチのエビを融けない氷「ビッグダイヤ」で演出
- 13 スコッチの芳醇さを演出する「琥珀色ライティング」
- 14 ポテチのパッケージがテカらない「シンメトリーライティング」
- 15 「対角線ライティング」で袋の中の海苔もパリパリに
- 16 LEDライトと長時間露光で描写するショットバーの大人の雰囲気
- 17 カレーのとろみはハイライトで
- 18 熱々ラーメンの湯気を「ストロボ多灯ラィテイング」で
- 19 おいしい瞬間を止める「ストロボの光」
- 20 ビールの「喉ごし爽やか」を表現する4つの手法
- 21 「溶ける食材」の味方はLEDライト
- Tips 水滴とハイライトで描写する野菜のシャキシャキ感
- 第6章 ペットや花を撮る
- 01 キャッチライトでわんこを元気に見せる
- 02 ペットと飼い主のツーショットは人物用のライティングで
- 03 望遠域で撮ればうさぎのプロポーションが歪まない
- 04 「忍者レフ」を使えばまるで水中撮影
- 05 広角レンズの歪みで強調するバラの花のボリューム感
- 06 生け花は「自然光」をマネて美しく
- Tips ペットの決定的瞬間はミラーレスが最適
- 第7章 透明なモノ 反射するモノを撮る
- 01 透過光で描写するボトルとワインビネガーの透明感
- 02 ボトルの形状をハイライトと写り込みで表現
- 03 「透過光」が作り出すグラスの表情は美しい
- 04 透明容器に入った食材は「色合い」が決め手
- 05 ミネラルウォーターの清涼感をハイライトと屈折光で
- 06 半透明素材の形状と質感は透過光とグラデーションで
- 07 「黒バック」と「スポットライト」で躍動感を表現
- 08 鏡やフォトフレームは「写り込み」を防いで「写し込む」
- Tips 100円ショップの洗面器と手桶を透過光で高級に見せる
- 第8章 簡易スタジオに入らないモノを撮る
- 01 ポージングとローアングルで見る人の視線をコントロール
- 02 「あえて顔を撮らない」商品に注目させるテクニック
- 03 実物に忠実な色再現の決め手は「演色性」の高いストロボ
- 04 エアトルソーで表現するキャミソールの立体感
- 05 透過光がレースの模様をくっきり見せる「乳白トルソー」
- 06 チェストの歪みは望遠レンズで抑える
- 07 会議室をスタジオ代わりに大きなモノをキレイに撮るには?
- 08 「陰影」を明瞭に写して忠実に再現
- 09 室内撮影は広角レンズと女性目線で
- Tips 電気製品の電源ケーブルを隠すには?
- 第9章 プロがよく使う画像処理
- 01 暗い失敗写真を明るくする基本の補正方法
- 02 「スポット修正ブラシ」で目立ちすぎる交通標識を消す
- 03 手前と奥にぼけを入れてピントの浅い画像にする
- 04 建物のゆがみを「パース補正」で矯正
- 05 露出オーバーの白とび写真を救済する
- 付録 プロカメラマンも使っている撮影機材・用品