ポタフェス 2016 第3回
30万円超えハンドメイドヘッドフォンから、aptX HDまで
ポタフェス2016に行けなかった人へ! 注目展示を一挙紹介します!
2016年12月20日 16時30分更新
12月17日と18日にベルサール秋葉原で「ポタフェス 2016」が開催された。会場で見つけた未発表製品の参考展示や、発表されたばかりのモデルを中心に、ピックアップしていこう。
JH AUDIO新顔3モデル
ミックスウェーブのブースでは、同社が国内の代理店を務める「JH Audio」のカスタム新モデル「PERFORMANCE SERIES」の「ROXANNE」「JH16 V2 PRO」「JH13 V2 PRO」の3機種を展示。
これらのモデルは展示に先駆けて、12月上旬に発表されていたが、国内で一般公開されるのははじめての機会となった。ROXANNEが12ドライバー、JH16 V2 PROが10ドライバー、JH13 V2 PROが8ドライバーという仕様。
JH13 V2 PROとJH16 V2 PROについては、「『V2』とバージョンアップのような型番になっているが、搭載ドライバーも異なっており、ほとんど別物」という。来場者からは装着感について「ユニバーサルモデルでも、カスタムIEMのように耳に馴染む」との感想がきかれた。
finalの注目モデル
finalブランドを展開するS'NEXTのブースでは、finalの新たなフラッグシップイヤフォンとなる「FI-BA-SST」を展示。
3.5mmの3極プラグを搭載する「FI-BA-SST35」と、2.5mmの4極プラグを搭載するバランス接続モデル「FI-BA-SST25」がラインアップされ、それぞれ13万円前後で販売される予定。こちらはじっくりと試聴させてもらえたが、小さな筐体に似合わず、音場的な広がりのある音が特徴と感じた。チューニングはハイがよく抜ける少々独特なサウンド。ステンレスの削り出しによる質感も高く、一定の支持を集めるのではないだろうか。
クラリオンの特殊なヘッドフォン
変わり種のクラリオンブース。カーナビや車載ステレオのイメージが強い同社のヘッドフォンはフルデジタルサウンドヘッドホンと銘打たれた「ZH700FF」。USBなどを介して音源をフルデジタル出力できるというモデルで、原音に近いというサウンドが魅力の本機。
もうひとつの特徴は「フローティング・フラットドライバー」と呼ばれる特殊なドライバー。通常、ドライバーは何らかの方法でハウジングに固定されていることが一般的だが、本機の場合は、ハウジングとドライバーをつなぐのは細長いシート状のケーブルであり、宙に浮いた状態(正確には一点でつながっている)で固定されている。この構造によってレスポンスが高く、ソースの忠実な再現が可能とのことだ。
ドライバーとイヤパッドは前に向かって傾斜した設計になっており、これによって、より自然な定位感を実現しているという。試聴させてもらったところ、イヤーパッドのクッション性と密度が高く、耳に圧着されるようなつけ心地が特徴。音も相当変わっているのかと身構えてしまったが、そんなことはなく、モニター的な分解能力があり、かつ聴き心地のいいクセのないサウンド。イヤーパッドのおかげか、密閉型特有の圧を強く感じる。
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