AK Recorderでライブが録れるか実験、トークステージもあり!
ハイレゾ機をもって、アイドルライブに潜入してみた!
2016年11月26日 18時00分更新
GUIベースの直感的な操作感、細かな機能も両立
イベントでは2台の「AK380」にそれぞれ「AK Recorder」をマウントし、PA卓からのライン出力をバランス入力したものと、“DPAステレオマイクキット”に付属するコンデンサーマイク「SC4061」を用いたものと2パターンを用意してライブ録音を実施してみた。
AK Recorderの良いところはAndroid OSによる録音機であること。タッチパネルで操作するプレーヤー(つまりAKシリーズ)と地続きの“直観的オペレート”ができる点にある。
一般的なハンディレコーダーは録音レベルが突発的に大きくなり、歪んでしまうことを防ぐリミッターを設けていてもその数値設定を細かくできないものが多いのだが、AK Recorderはかかり始めのレベルと圧縮比率、アタック&リリースの動作時間にいたるまで、実に細かく設定できる。
ローカットフィルターもしかりだ。最大384kHz/32bitのPCMもしくは最大5.6MHzのDSDまで録音できるスペックからみても、録音機として非常に高いレベルにあるモデルといえるだろう。
今回の録音ではライン入力のほうが安定的に収録できた。爆音に包まれるライブハウスに高感度なコンデンサーマイクを置いて収録する場合は、フロアをも振動させる低域のエナジーをどうコントロールするかにかかっている。SRスピーカーからの距離も近く、大音圧環境下においては全帯域をバランス良く収めるのは至難の業だ。
マイクからの録音ファイルは記録用という範疇を超えることができないクオリティではあったものの、会場の空気感、例えばオーディエンスの掛け声や拍手などの浮き立ちがしっかりと聴き取れ、DPAのマイクやAK Recorderの素性の良さを垣間見ることができた。
(岩井喬)