キーボードを持ち運ぶとき、問題になるのはその形状です。
一昔前なら、キーボードを持ち歩く機会もあまりなかったかもしれません。ところがいまや誰もがスマートフォンを持ち歩き、人によってはタブレットをフル活用している。これらとBluetoothキーボードを組み合わせれば快適なのではないか、ということに多くの人が気づき始めました。
しかし、言うまでもないことですがキーボードは「Keyboard」。board、つまり板なわけです。長方形です。これがスペースを取るのです。平べったいから厚みはそれほどでもないかもしれませんが、しかしどうしても幅が大きい。
それではキーボードを小さくすればいいかといえばそういうものではありません。文字入力を快適にしたいからキーボードを使うのだという話で、小さくても使いにくいようでは「そもそもいらんわい」となります。
「なら、巻いてスティック状にたためばいいんじゃないか」という発想でやってきたのがLG Rolly Keyboardです。
特徴はそのまま、巻いて持ち歩けること。スティック状にたためば片手におさまるコンパクトサイズになるという、コンパクトさを優先した大胆なアイディアです。
キー方式はパンタグラフのため、ノートPCのような打鍵感でタイピングできます。キーピッチは16mmを確保。日本語のかな入力にも対応したキーボード配列を採用しています。
ビルトインスタンドもありまして、スマートフォンから10インチのタブレットまで設置できます。画面サイズが4インチ以上であれば縦に設置することも可能。スマホやタブレットなどと相性のよい作りです。
キーボードを広げたり、まるめたりすれば、電源が自動的にオン/オフ。さらに、スマホやタブレットなどのデバイスと自動ペアリングができます。Bluetooth対応のデバイスを最大3台までペアリング可能で、「2」、「3」キーを押すだけで接続デバイスを切り替えられます。
実際、使い心地はどうなのでしょうか? 編集部でiPad mini 4を普段から使っているヤング・フレッシュ(25歳)のサンキュー鈴木に、iPad mini 4、そしてWindowsマシンの文字入力用として、数日間使ってもらいました。
サンキュー鈴木「外側のドットがすべりどめになってくれるのがよい。外見的にも、変形ガジェット自体そそられますし、布の巻物というところが文房具っぽくもあり(布のタグも)大変よろしいです」
「キー配列はWindowsライクだけど、iOSでも使いづらくはないと思います。Ctrl+Spaceで日本語/英語切り替えとか、ひととおりの機能のボタンは揃っている。薄型のわりにメカニカルキーボードっぽい打鍵感がありますね」
「持ち運びに関しては、折りたたみ傘を持ち歩くみたいだなと思いました。タブレット使いじゃない人がキーボード探してるとしたら、おすすめ。長さのある分、使用時の窮屈さは軽減されるので、普段からリュックの人には特におすすめ」
というわけで、持ち歩けるBluetoothキーボードを探しているなら、巻いてたためるこの製品は「オススメ」ですよ……という結論でした。
本体サイズは展開時はおよそ幅274×奥行き117×高さ21mm、折りたたみ時はおよそ幅274×奥行き31.7×高さ30.7mm。重量はおよそ161g。
価格は1万4800円。この機会にぜひ。