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「相互送客」なら予算ゼロでも新規ユーザーを獲得できる

2016年02月24日 11時00分更新

文●池村 修/エキサイト

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「インストールされない」「使われない」「儲からない」ーー100本超のアプリ運用実績を持つ「エキサイト株式会社」の事例から、アプリを失敗で終わらせないためのノウハウを学ぶ書籍事例に学ぶスマホアプリマーケティングの鉄則87 企画からプロモーション、分析、マネタイズまで。本書の中から、現場ですぐに使える「鉄則」を厳選して紹介します。

他社と協業してアプリ間相互送客する方法もあります。自社のアプリとマッチする協業相手を探して、互いにメリットのある施策を提案し、実施しましょう。

マッチする協業先を探し出す

アプリ間相互送客は、自社だけでなく他社との協業でも実現できます。アプリビジネスに取り組む企業が集まるセミナーや勉強会で人脈を広げたり、直接問い合わせたりして、相互送客に協力してくれる協業先を探します。

他社アプリとのアプリ間相互送客でも、マッチするポイントがあることが重要です。自社アプリのターゲットやユーザー層、DAUなどの情報をまとめ、協業を打診するときに相手が検討しやすいようにしましょう。

他社との相互送客では、ユーザーに邪魔だと思われると、自社アプリだけでなく相手のアプリのユーザー満足度やブランドイメージも下げる可能性があります。そこで、提案先がなるべく不安に感じないように、「ユーザーが一番集まるカテゴリーに24時間固定で表示する」「1日1回表示する」などの条件を提示します。自社アプリで実施した成果や過去の事例があれば、提案に加えるとよいでしょう。

DL数だけでなく優良ユーザー獲得にも効果

実際にアプリ業界の勉強会や業界同士のつながりで、アプリ間相互送客を実施した事例を紹介します。

情報系でマッチしたアプリで相互送客を実施

アプリレビューサイトの「ミートアイ」アプリと、ニュースアプリ「エキサイトニュース」でアプリ間相互送客を実施しました。

どちらも情報系アプリではあるものの、アプリに対するユーザーの要望は異なると判断し、生じたクリック数を消化し合う「クリックバーター」を条件としてアプリダウンロード数を獲得しました。加えて、アプリの紹介記事を双方のアプリに掲載し、記事からの送客に取り組みました。

結果、ダウンロードにつながっただけでなく、記事を読んで納得した定着率の高いユーザーを獲得できました。

マンガでマッチしたアプリコラボを実施

写真やイラストにコメントを入れて投稿するアプリ「ボケて」と、モーニングの電子版アプリ「週刊Dモーニング」でアプリコラボを実施しました。「ボケて」上にDモーニングのマンガ・イラストでお題を出し、お題の下にDモーニングアプリへの誘導バナーを設置しました。

厳密には相互送客ではありませんが、結果としてバナーが数千回クリックされ、アドネットワーク換算で数十万円相当の広告効果がありました。

アプリ間相互送客の効果の考え方

アプリ間相互送客の実施にあたっては、広告効果を事前にシミュレートし、お互いにメリットがある協業を考えましょう。一般的なダウンロード単価の150〜200円をベースに獲得数と掛け合わせて、想定広告費用で評価する方法があります。

どんなに効果が高くても、ユーザーに嫌がられては結局アクティブユーザーを減らすことになります。あくまでもユーザーのメリットを第一に取り組むことが大切です。

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