痛化シールのバージョンアップ内容について
今回のシールを見てみよう。2014年バージョンからすると、各所にミリ単位の調整を加えたものになる。iPhone本体に対する上部と下部の到達点が異なるほか、四隅のR値も上下で変更している。シール素材は引き続き塩ビを採用。
まず、上部と下部の到達点に差をつけた理由は、ポケット対策。筆者は音楽を聴きながら歩くことが多く、iPhoneを上下逆にポケットに入れる形にしている。またその際、角度をつけているクセがあると分析の結果分かり、取り出すときはズボッと手を入れてつかんでいることも判明。
問題は取り出すときで、本体中程を持つ過程でどうしてもiPhone下部の丸み側に手のひらが触れてしまい、シールの端がまくれてしまう可能性が高い。その対策として、シール下部側に少しゆとりを持たせることにした。
四隅のR値も同様の理由で、持つ場合に手のひらがどれだけ触れるかから逆算して、R値を上部に対して下部は0.2ほど削っている。見た目ではほとんど差はないのだが、自分の使い方に合わせて最適化するのは、とても楽しいので実行した形だ。なお、記事末に掲載している型紙データのR値は上下ともに同じ数値のバージョンだ。
あきらめたのは本体正面側。2014年バージョンではベゼルへの処理はあきらめ、上下の空間用のシールを作成したが、2ヵ月ほどではがれてしまったので、耐久性の観点からナシにした。
対応策として、おむつのように背面側シールと一体にすることも思いついたのだが、テスト作成の結果はかんばしくないものだった。めくれやすい部分が生じてしまい、その解決策が思い浮かばなかったということもある。ほとんどシール状のケース作成に近いノリなので、ケース専門メーカーさんに相談してみると、打開策が生じるのかもしれない。また機会があれば続報をお届けできるだろう。
では、2015年の「あいおす」さん(仮名)を見ていこう。2014年バージョンでは、Apple Watchを装備していたり、コントロールセンターを投影可能になっていたりと、システム的な追加要素や新規要素を取り入れてきた。
今回はローズゴールドが新色として追加されたので、同カラーのメガネを追加し、特定需要に応える方向になっている。
また、ポージングも3D Touch的な動きとしている。イラストレーションを担当した吉田犬人先生曰く“指ぐに”とのこと。平素から吉田犬人先生が活躍しているジャンルからすると、何を指ぐにしているのかと考えてしまうが、そのあたりはGoogle先生に聞いてみてほしい。(編注・単行本が販売されているのでリンクを貼ろうと思ったのですが、年齢制限的な事情でダメでした。検索してください)
そんなわけで「iPhone 6s Plus」を触りつつ、シールをぺたりとしてみたのだが、「iPhone 6 Plus」からの増量分はほどよく体感できる。重いのがイヤだなぁとおもったのであれば、ジャケットよりも微増で済むシールにすべきだろう。ただ本体端への傷の回避は難しいので、悩ましいところではあるが。さて、このあとは、筆者の予約した「iPhone 6s Plus」が入荷次第、各種チェックに入っていく。在庫はキャリアによってはまだあるようだが、急いで買う必要もないし、更新月までまだ間がある人も多いと思われる。それまでゆっくりとシールを作成してほしい。
「iPhone 6s Plus」用シールデータ
というわけで、OneDriveにシールデータを用意した(データはこちら)。ファイル形式はaiとEPS形式。ともにIllustrator CC 2015で生成したものだ。本データは個人に限り自由に使用してかまわないが、製品でのチェックは一切していないため、調整は必須と思われる。上記しているが、やや下部が長めなのでちょっと短くするといいだろうか。もちろん、笑顔の自己責任方式なのでサポートは一切ない。そのあたりを理解できるのであれば、遊んでみてほしい。