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ユーザーも会社も管理者もうれしい! 導入の背景を直撃取材

cloudpackがサンワサプライのUSB充電器を100台も購入したわけ

2015年07月14日 09時00分更新

文● 大谷イビサ 写真●曽根田元

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今回話を伺ったcloudpack(アイレット)の齊藤 愼仁さん(左)とインタビュアーのTECH.ASCII.jpの大谷(右)

クラウドインテグレーターとして名を馳せるcloudpack(アイレット)がサンワサプライのUSB充電器を一挙100台お買い上げ! 社員の使い勝手向上とセキュリティの確保、そして運用管理の手間の削減まで一気に実現したcloudpackの齊藤 愼仁さんは、そりゃまあドヤ顔でしたよ。(インタビュアー TECH.ASCII.jp 大谷イビサ、以下、敬称略)

社内のインフラ担当がUSB充電器に目を付けた理由

 ことの起こりは、6月25日にアップされた「社内のセキュリティ対策としてUSB充電器を大量に買った」というcloudpack齊藤さんのブログ。内容の詳細はブログを参照してもらいたいが、なにやらサンワサプライのUSB充電器「700-AC011W」を会社でまとめ買いし、セキュリティ対策に活かしているとのこと。さっそく齊藤 愼仁さんに話を聞きに行ったという経緯だ。

cloudpack セキュリティーリーダー 情報セキュリティ管理責任者 齊藤 愼仁さん

――まずは齊藤さんの業務経歴と今のお仕事について教えてください。

齊藤 僕は、もともとドスパラ(サードウェーブ)で法人部隊でサーバーの設計をやっていました。とあるクラウド事業者が、僕のサーバーを約5000台くらい導入してくれたのです。次にHPCの会社に在籍し、そのときにふらっと行ったのが「AWS Summit」でした。そのときクラウドはすごいと思ったんですが、当時は日本語サポートもないし、ドル建てだし、日本じゃ流行らないなあと思ってたんです。でも、そこにブースで出していたcloudpackは、日本語サポート・日本円払いのAWSサービスを毎月5万円で提供していて、しかも負荷にあわせて勝手にサーバーをバーストしますと言うんです。「なんじゃそりゃ!」と衝撃を受け、即会社を辞めて、アイレットに入りました。

――なるほど。今は社内インフラとセキュリティを担当しているんですよね。

齊藤 はい。入社してだいたい2年なんですが、セキュリティをイチから勉強して、今は情報セキュリティ管理者、個人情報管理責任者、PCI DSSの管理責任者の3つをやっています。社内のセキュリティに関しては、リスク評価を行ない、シングルサインオンで安全にクラウドを利用できるようにしています。あとは、社内だけではなく、お客様でのセキュリティの取り組みに関しても担当しています。お客様のセキュリティチェックシートを確認したり、あとは実際にセキュリティホワイトペーパーについて説明したりしてますね。

デザインよし、充電よし、コスパも最高!

――さて、今回はサンワサプライのUSB充電器を大量導入したという話ですが、これはセキュリティ対策の一環と捉えていいんでしょうか?

齊藤 最初はそうでもなくて、社内インフラを担当するにあたって、社員が働きやすい環境を作るにはどうしたらいいかを考えていたのがきっかけです。とにかくいいパソコンにしようとか、巨大なディスプレーを何台も据え付けようとか、いろいろな施策をやってきた後で、さあ次はなにしようかと考えていたら、充電器があったら便利だねというアイデアが出てきたんです。

――確かに社内で手軽に充電できたら、便利ですね。

うちは社員分のiPod touchを買ってるし、個人でもiPhoneやタブレットなど、とにかくいっぱい持っているんです。そして、充電のためだけにMacBookのUSBポートにつなぐ。ファイルをコピーしたいとか、同期するためではないのです。充電のためだけにMacBookに差すくらいなら、「急速充電器を買えば、みんなあっという間に充電できていい」と思い、サンワサプライの6ポートのUSB充電器(700-AC011BK)を買って、試してみたんです。

――なんでサンワサプライだったんですか?

齊藤 デザインもいいし、コンパクト。ポートあたり2.4Aで、最大10Aまで給電できます。実際、全ポートにiPod差して試したけど、どこに差しても急速充電できます。あっという間です。

「ポートあたり2.4Aの出力で、あっという間に充電完了します」

――でも、全社導入したのは、セキュリティのためなんですよね。

齊藤 当社はMaLion(インターコム)というクライアントのセキュリティ管理製品を導入していて、PCのUSBポートになにか差すとアラートが管理者に送信されるんです。接続しても通信しないよう制限しているので問題はないのですが、とにかくアラートが多すぎて、追うのが大変でした。だったら、PCにUSBデバイス差さないようにするために、USB充電器を抑止力としてのセキュリティ対策にしようと。で、いっぱい買っちゃいました(笑)。

――で、何台買ったんでしたっけ?

齊藤 100台です。きりもよかったので(笑)。

――サンワサプライさんのWebサイトには1万2000台売れたベストセラー商品と書いてあるので、そのうち100台はcloudpackさんだと(笑)。

齊藤 そうですね。それらを1人1個ずつ支給して、自由に使ってもらっています。充電だけなので、私物の充電にも使ってくださいと。総務の方は2人で1つを共有してますね。ちなみに社内用は白、検証用は黒です。

「ケーブルの結束がベルクロなのも、インフラエンジニア的にポイント高いです」(齊藤)

導入直後からアラートがなくなった

――では導入によって、社員は手持ちのデバイスがとにかくスピーディに充電できて、会社としてもセキュリティ対策になってると。

齊藤 そうです。1台3000円程度なので、100台買っても30万円。数百万単位のIT資産管理系ソフトから比べたら、コスパ最高ですよ。あと、導入直後からアラートがなくなりました。出先の営業さんが会社支給のiPhoneを差す以外は、アラートないです。これは管理者にとっては助かります。

――こうなると、ほかのデバイスも試してほしいです。

齊藤 本来の目的じゃないんだけど、ユーザーがうれしくて、セキュリティ対策に役立つアナログな方法ってあると思いますよ。ほとんどのセキュリティ対策って、ユーザーの利便性を奪うモノなので、「利便性とセキュリティを両立できるものはないかなぁ」って考えますね。その点、サンワサプライのUSB充電器は、うまくはまりましたね。

余談ですが虎ノ門ヒルズにあるcloudpackのオフィスはめちゃくちゃエレガント。齊藤さん、ありがとうございました!


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