ネット界の巨人はYouTubeの成功を再現することができるか?
グーグルがゲーム動画ライブ・ストリーミング・サイト「Twitch」を10億ドルで買収すると報じられている。グーグルの広報担当者はこの話に関するコメントを拒否している。
Twitchは世界最大のゲーム・コミュニティ・サイトで、ここでゲーム愛好者は視聴者に向けて自身のプレイをライブ配信することができる。NetflixやHuluのゲームライブ配信版といったところだ。

Twitchでのゲーム実況配信
VentureBeatが先週掲載した記事は、5月にVarietyが報じていた内容を裏付けている。
グーグルはネット動画分野で過去に成功を収めており、今回についても大成功を期待している。同社は、ネット動画の怪物YouTubeを2006年に16億5000万ドルで買収した。我々はTwitchに関しても、YouTubeと同様の成功を見ることになるかもしれない。
この買収話は、ゲーム動画コミュニティの成長、そして人々が本当に見たい「スポーツ観戦としてのゲーム動画」が広く認知されつつあることを示している。認知度が上がれば、ゲーム愛好者と広告主にとっては数十億の利益を見込める大チャンスと言える。
このライブ配信サービスは、ゲーム・サブカルチャー内ではニッチ・コミュニティと言えるが、現時点でもすでに超大規模コミュニティになっている。そして、Twitchの昨年のデータによると、視聴者数はさらに上昇中だ。
2013年Twitchは、月間のユニーク・ユーザー4500万人、ゲーム配信時間120億分を記録した。100万人が配信し、Twitchのピーク・トラフィックはFacebookとHuluを上回っている。
今回の買収話は、YouTubeで盛況なゲーム・コミュニティをグーグルが注視していることを物語っている。StampylongheadやThe Diamond Minecartのようなゲーム実況チャンネルは、それぞれ300万人のチャンネル登録者を獲得している。
YouTube史上最大の登録者数を誇るチャンネルは、フェリックス・アルヴィド・ウルフ・シェルベリ(別名PewDiePie)によるものだ。彼のチャンネルは、登録者数2900万人を突破しようとしている。多くのチャンネルと同じように、シェルベリはリアクションを交えながらプレイしている様子を動画にしてアップロードしている。チャンネル内ではHappy WheelsやFlappy Birdのようなゲーム動画が人気だ。
YouTubeとグーグルは、ゲーム・コミュニティと密接に繋がっており、完璧なタイミングでTwitchを取り込もうとしている。グーグルはゲーム愛好者のネットワークをどのように変えていくのか、これからの動きに要注目だ。
画像提供:The World According To Marty(Flickrより)、Ducksauce on Twitch.tv
Stephanie Chan
[原文]
※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちら
