「OS X Lion」のリリースまで、あとわずか。しかし新OSの登場に喜びつつも、「アップデート実行前にHDDを整理したいが、捨てていいファイル/フォルダーの基準が分からない」と悩むユーザーは少なくないはず。そこで今回、Lion移行を前にした「OS X版断捨離問題」の一助となるべく、要不要の基準と役立つユーティリティを紹介してみよう。
新規、上書き、いずれにしても「断捨離」すべし
1GBあたりの単価が10円を下回るHDDも珍しくない現在、OSのアップグレードや新規インストールのようなデータ消滅の危険性を伴う処理には、新規購入したHDDを使用したほうがいい。2.5インチの内蔵型(バルク品)なら容量500GBの製品が5000円程度から販売されているため、データ消滅の危険を回避できると考えれば安いもの。
上書きを選択するにしても、アップグレード実行前は既存HDDのバックアップを欠かすべきでない。外付けHDDであれば、容量2TBの製品が今なら1万円程度で買える。もし、意識しないままパーティションを変更してしまえば……HDD上のデータがすべて消えてしまう。多少の時間はかかるが、データ復旧で右往左往することに比べればはるかに合理的だ。
そして、バックアップ前に忘れてはならないのが、不要なファイルを削除する「断捨離」だ。新しいHDDに換装するならば不要とも思えるが、あとからファイルを探すハメになった場合には、不要なファイルがあるとそれだけ検索の手間と時間がかかる。去るものは日々に疎し、現在ならその内容が分かる一見意味不明のファイル名も、1年後には見当もつかなくなるはず。過去のモノにしてしまう前に、キチンと整理しておくべきなのだ。
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