24インチiMac |
インテル製CPUを搭載したiMacのユーザーの中には、ディスプレーの高さを変えられないところに不満を感じる人もいるようだ。
実際に使ってみると分かることだが、本体を支える標準のスタンドは基本的に上下方向の角度の調整のみが可能で、意外と意図した位置にディスプレーを固定できない。特にサイズが大きい24インチモデルの場合は、ディスプレーの位置が高すぎると感じられるのではないだろうか。
そこで不満解消の選択肢のひとつとして考えられるのが、VESA(ベサ)スタンド/アームの利用だ。あまり知られていない事実だが、インテルCPUを搭載したiMacのうち、24インチモデルにのみVESAマウントアダプターがオプションで用意されている。
サードパーティーのVESA対応製品と組み合わせれば、設置の自由度はかなり高くなる。ただし市販のすべてのVESAスタンド/アームが使えるとは限らないので注意が必要だ。
ちなみにVESA(“Video Electronics Standards Association”)はビデオ周辺機器に関する業界標準化団体で、映像/画像の解像度やインターフェースの仕様などを規定している。
【用意】
アームの装着にはアダプターが必要
『24インチiMac用 VESAマウントアダプタキット』 。価格は3600円 |
まず必要なのは、24インチiMac専用の『VESAマウントアダプタキット』。これはApple Storeで入手できる。取り付けに必要な工具も一式含まれているため、Mac側の用意はこれだけで済む。
サードパーティー製のVESA対応アーム/スタンドは各社から発売されているが、11.2kgというiMac本体の重量に耐えられる製品は少ない。今回は、(株)ウィンテクノの2製品を使用した。
(株)ウィンテクノの『LA-50FR』。価格は2万5000円で、耐荷重は最大12kg | こちらも(株)ウィンテクノの『LA-6A-4』。価格も2万5000円で耐荷重は最大15kg |
【手順】
ここではiMac本体にVESAマウントアダプターキットを取り付ける手順を紹介しよう。iMacにはもともとスタンドが付いているので、それを外すところから始める。分解することなく、意外と簡単に外れる。
1.スタンドのラッチを外す
iMacを立てた状態で、キットに付属するプラスチックカードを本体とスタンドのすき間に差し込み、中のラッチを外す。すき間が狭くて差し込みにくいが、何度か試していると感触でわかるはずだ |
2.本体を傾けてカードを抜く
中のラッチが外れると、iMac本体は通常以上の角度で前方に傾くようになる。いっぱいに傾けると、スタンドを固定している8本のネジが露出する。この状態になったらカードは抜いていい |
3.トルクスレンチで8本のネジを外す
ネジが露出したら、そのままディスプレーを下にしてiMacを伏せて置く。キットに付属のトルクスレンチで8本のネジを緩めて外す。ネジはかなり強く締まっているので、頭をつぶさないように注意 |
4.本体とスタンドを分離する
ネジを全部外すと、本体とスタンドが分離する。スタンドはまた使う場合に備えて保管しておくといいだろう。8本のネジはアダプターのパーツの固定に使うので手元に置いておくこと |
5.ブロック状のパーツを取り付ける
キットに付属しているブロック状のパーツを、スタンドを固定していたネジで本体に取り付ける。ブロックは本体と垂直に取り付けるが、ネジの向きは斜めとなるので締め付ける際には注意が必要だ |
6.パネルをネジ留めする
先ほど取り付けたブロックに、パネルをネジ留めする。ネジは中央上からと側面左右の計3本だ。まず上の1本を締める。この際、側面のネジ穴を確認し、パネルの位置やネジの締め具合を調整する |
7.側面のネジを締める
左右側面のネジはシャフト状になった特殊なもの。これだけは付属の六角レンチで締める。ネジ穴の位置がぴったり合わないと締まらないので、うまくいかないときは手順6に戻って根気よく調整する |
次ページでは、早速、その使い勝手をお届けしよう。