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3D CGソフト

レビュー:CINEMA 4D R11

2008年10月10日 18時00分更新

文● コンノヒロム

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生まれ変わった注目機能グローバルイルミネーション


 近年、3D CGの世界では「グローバルイルミネーション」と呼ばれる写実的なレンダリングが一般化している。「CINEMA 4D」にもR7からこの機能があったが、大きな進歩がないまま数年が経ち、ユーザーにとっては改良が望まれる機能の筆頭だった。

 R11では、このグローバルイルミネーション機能が一新された。性能が大きく向上しただけでなく操作もわかりやすい。「高」「中」「低」の指定だけで適切な設定ができる。

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一般的に複雑なグローバルイルミネーションも、簡単な数値入力とメニュー選択だけで設定できてしまう。もちろん、高度なオプション設定も可能だ

 旧バージョンで制作したデータをいくつかR11でレンダリングし直してみたが、少ない時間でより高いクオリティーが出せるようになったことを実感した。従来は相当な手間暇がかかった難しいシーンも、R11では簡単にいい結果が得られる。

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旧バージョンでは数時間を要したクオリティーが40分程度で得られた(Power Mac G5 Quad使用)。従来目立っていたノイズも皆無だ

 スピード重視の軽い設定にした場合も、細部の陰影が省かれるだけで目立った欠点はない。従来は他社製プラグインレンダラーが必要だったケースも、今後は本ソフトだけで完結できることが多そうだ。

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こちらはスピード重視の設定でレンダリング。やや陰影が単調だが目立った欠点はなく、所要時間15分としては驚きの仕上がりだ

 「CINEMA 4D」は従来、Mac版とWindows版が別製品として販売されていたが、R11からは共通ライセンスとなった。インストールできるマシンは1台のみだが、Boot Campを使えば1台のMac上で両OS用ライセンスを切り替えて使うことも可能だ


【Conclusion】
○  レンダリング機能が改良され、他社製プラグインなしでも高品質な出力が得られるようになったのはうれしい。アニメーションの新機能も実用的。

×  バンドル製品のほかに単体モジュールが多数あるなど製品ラインアップが複雑。本当に必要とする機能を見極めないと無駄な出費をするハメに。

(MacPeople 2008年11月号より転載)


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