工場の遠隔監視を40万円で実現、クレハ環境が「後付けIoT」で水圧低下を解消
ソラコムは、AI/IoT通信プラットフォーム「SORACOM」の導入事例として、福島県いわき市で廃棄物処理事業を展開するクレハ環境の事例を、9月1日に公開した。既存設備への後付けで工業用水の遠隔監視システムを構築し、長年の水圧低下という課題の解消や検針作業の省力化につなげた内容だ。
クレハ環境では、工場内の工業用水で圧力低下が頻発し、重要な大型機器の安定稼働に影響が出ていた。従来のDCSは有線ケーブルでの集約が前提となり、追加工事や閲覧場所の制約が課題だったが、SORACOM IoT SIMを活用することで有線敷設を最小限に抑え、各所の計器データを収集する仕組みを構築した。化学工学を専門とする設備担当者が、IoT専門人材に頼らず構想から10ヶ月でシステムを完成させた点も特徴だ。
今回の導入では、データ蓄積からダッシュボード作成、リアルタイムの可視化やグラフ化までをSORACOMのサービス群で実装した。初期接続は14台から始まり、導入コストは約40万円、運用コストは月々数千円に抑えたという。既存設備を大きく改修せずに遠隔監視環境を整えたことで、水の使用状況を継続的に把握できるようになり、工場内の水バランスの最適化や水圧低下の解消に結びついた。
また、取水制限時に運転員が離れた2ヵ所を1時間おきに巡回していた検針作業も、クラウド監視によって不要となった。今後は工業用水の監視にとどまらず、電力使用量、空調管理、漏水検知などへも横展開を計画しているという。
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