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セールスフォースの「Agentforce」、採用プロジェクトは1万8500件に

営業未経験者の架電準備時間が60分の1に短縮 UCCは“AIエージェントとの協働”で営業をどう変えたのか?

2026年02月20日 10時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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データ品質を確保する、AIエージェントを制御する新機能も登場

 セールスフォースが他社に先駆けてAgentforceを発表したのが2024年9月。それから、同社は、AIエージェントと人が協働する“エージェンティック・エンタープライズ”ビジョンを掲げ、それを実現するプラットフォーム「Agentforce 360」を提供している。

 今では、Agentforceのグローバルでの成約件数は1万8500件まで増え(2025年12月時点)、特に、直近の四半期では50%の伸びをみせるなど、AIエージェントは実用フェーズを迎えつつある。

Agentforceのモメンタム

 セールスフォースフォース・ジャパンの専務執行役員 製品統括本部長である三戸篤氏は、外部のLLMに発行するトークン量が3.2兆を超えていることを強調する。「OpenAIのLLMに1兆以上のトークンを投げている企業は30社しかなく、エンタープライズソフトウェア企業はほとんどいない。セールスフォースの顧客がAIやAIエージェントを業務活用していることを示す客観的な数字だ」(三戸氏)

セールスフォースフォース・ジャパン 専務執行役員 製品統括本部 統括本部長 三戸篤氏

 とはいえ、AIエージェントの本番活用に至るには、いまだに様々なハードルがある。特にセールスフォースに多く寄せられているのは、「AIが使うデータの品質が不十分」「AIエージェントの動作が不安定」といった声だ。説明会では、これらの課題に対応するAgentforce 360の新機能も紹介された。

 ひとつは、2025年11月より一般提供されている、データ基盤「Data 360」の機能「Intelligent Context」だ。商品カタログや約款といった表や図が含まれる複雑な非構造化データのドキュメントを解析し、AIエージェントが使えるコンテキストへと変換する。対象のドキュメントをアップロードして、推奨設定に従うだけで、容易に構造化・インデックス化できる点が特徴である。

さまざまな画像が配置されたドキュメントをAIが参照できるようにする

 そして、AIエージェントの動作が不安定という問題に対しては、エージェントを作成・カスタマイズできる「Agentforce Builder」を強化している。

 AIエージェントの利用シーンは、業務プロセスに組み込んで「想定外の動作は避けたいケース」と、状況に応じて「柔軟に対応して欲しいケース」の2つに分かれる。前者に関しては、AIエージェントに“決定論的”なロジックを定義する必要がある。

 今回、Agentforce Builderに組み込まれたのは、新しいスクリプト言語「Agent Script」である。これにより、If/Then条件文や遷移といった決定論的なロジックを、スクリプトとして明示的に記述できるようになる。このスクリプトは自然言語から自動変換され、構造上の改善点もAIアシスタントが指摘するなど、コーディング不要で利用できる。

 Agent Scriptと新しいAgentforce Builderは、2025年2月20日より、日本市場でも一般提供を開始している。

信頼性を高めたいと指示するだけで、スクリプトを組み込んだ決定論的な定義に変換される

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