計算力ではDDR5が圧倒的に有利
御託はこの辺にして早速検証に入ろう。まずは計算力比較として「CINEBENCH 2026」を使用する。CPUのマルチスレッド性能(nT)とシングルスレッド性能(1T)の他に、1コアの性能(1c)を比較してみよう。
DDR5世代のRyzenは少々CPUコアが少なくても総合的な計算力でDDR4世代のRyzenを上回る。アーキテクチャーの進化やDDR5がもたらすメモリー帯域のおかげでRyzen 5 7600XにおけるCPU1コアのパフォーマンスは、Ryzen 7 5700Xの3割ほど上となった。クリエイティブ系処理だとコア数の多いCPUを推奨されることが多いが、安価なSocket AM4版Ryzenでコア数を確保するよりも、コア数を減らしてでもSocket AM5+DDR5のRyzenを選択した方が結果として高速なPCになる、ということだ。
このクリエイティブ系処理に注目してみよう。ここでは「UL Procyon」を利用し、「Photoshop」と「Lightroom Classic」を実際に動かして速度を検証する「Photo Editing Benchmark」を試してみよう。Image RetouchingテストはPhotoshop、Batch ProcessingテストはLightroom Classicでの処理をスコアー化する。
総合スコアーはImage RetouchingとBatch Processingのスコアーを基準に算出されているが、いずれもRyzen 5 7600XがRyzen 7 5700Xに対し3割以上高いスコアーを出している。PhotoshopはCPUコア数よりもシングルスレッド性能の高いCPUが有効だが、前掲のCINEBENCH 2026の1Tあるいは1cテストのスコアーを見ればどちらのCPUが向いているか明らかだ。
写真編集の次は動画編集、ということでUL Procyonの「Video Editing Benchmark」も試そう。「Premiere Pro 2025」による動画エンコード速度から性能を評価するベンチマークだ。ここでは4本の動画をGPUを利用してエンコードした時の時間を見てみよう。
Premiere Pro 2025のGPUエンコードではCPUパワー、特にシングルスレッド性能の方が重要になる。CINEBENCH 2026で1Tや1cが優秀だったRyzen 5 7600Xがここでも優秀である。
最後にUL Procyonの「Office Productivity Benchmark」も試しておこう。これは「Office 365」を利用したさまざまな処理をスコアー化して比較するというものだ。
CINEBENCH 2026で優秀だったRyzen 5 7600Xはここでも優秀。少々コアが少なかろうと、DDR5世代のRyzenはDDR4世代のRyzenを性能で上回ってしまうのだ。






