三井住友カードやJALカードが自動化を推進、大規模コンタクトセンターをターゲットに
音声から音声の生成で“より人らしい応対”を ソフトバンク傘下のGen-AXが自律型AIオペレーター
2025年11月11日 08時00分更新
三井住友カードやJALカードがコンタクトセンター自動化を目指す
X-Ghostでは、開発・コンサルティングを担うGen-AXと販売を担うソフトバンクが連携し、自動化ポテンシャル診断からMVP開発、本格展開に至るまでの伴走支援が提供される。ソフトバンクは、国内エンタープライズ企業の9割にも達する取引実績を活かし、まずは、数千席を超えるような大規模なコンタクトセンターに課題解決を提案していく。
ソフトバンクの執行役員 法人第一営業本部 本部長である長野雅史氏は、「既に先行して営業を進めており、大手金融機関や鉄道・運輸、メーカー・小売など10社以上で案件が進んでいる」と説明する。
三井住友カードでは、24時間365日体制で顧客応対できる体制を築くために、X-Ghostのパイロットプロジェクトを実施。顧客のステータスに基づき自律的に問題解決するAI応対を実証している。2028年度には、業務量の約7割をAIに代替させることを目指している。
日本航空のJALカードも、顧客の待ち時間短縮と業務効率化を目的にX-Ghostの導入を決定しており、IVR(自動音声応答システム)からの完全移行により顧客体験の向上を図るという。
また、Gen-AXとソフトバンクによる支援に加えて、コンサルティングパートナーとの伴走プログラムも整備していく。現時点では、JDSCやシグマクシス、日鉄ソリューションズが名を連ね、順次パートナーを拡大していく予定だ。
今後は、2025年12月に最低限必要となる機能を揃えた環境を提供し、その後順次機能を拡充していく。また、手軽に導入できるSaaS版の実装や海外展開に向けた多言語対応も見据えているという。
砂金氏は、「業務の何割かを代替しましょうという目の前のゴールも重要だが、人間とAIが協働しながら新しい価値を作り出す未来を目指していきたい」と展望を語った。





