Webマーケティング企業「プロクモ」のBacklog活用術
教育コストを“8割減” Backlogでつくる、属人化しないリモート組織の仕組み
ヌーラボは、Webマーケティング事業を展開するプロクモにおける、プロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」の導入事例を公開した。Backlogは、同社の全社的な業務管理に活用され、教育コストを約8割削減する成果を上げている。
プロクモは、マーケティングの戦略パートナーとして長期的な支援を手掛けており、10年以上関係が続く顧客も多い。そのため、蓄積された情報の活用や円滑な引継ぎが重要となるが、全社員がフルリモート勤務である同社では、情報共有が属人化しやすいという課題を抱えていた。
こうした状況を受け、業務情報の一元管理を目的にBacklogを導入。その結果、以下の3つの効果が得られたという。
ひとつ目は、「依頼の標準化とテンプレート化」だ。依頼内容をテンプレート化して、誰もが一定の品質で依頼ができる仕組みを構築した。Backlogの「課題のテンプレート」機能を活用しており、「目的」「背景」などの必須項目を設け、必要な情報がもれなく入力されるよう徹底。これにより、無駄な手戻りを削減している。
2つ目は、「全社的な業務情報の一元化」だ。これまでチャットやスプレッドシートに情報が分散していた「クライアントワーク」の業務を、Backlogで一元管理。課題ごとにやり取りが残るため、過去の対応もすぐに確認できるようになった。クライアントごとの情報をWikiにまとめることで、スムーズな引継ぎも実現している。
さらに、Backlogによる情報の一元化は、バックオフィスにも拡大。経営や採用管理においても、ToDoが明確化され、タスクの漏れや重複を解消した。
最後は、「教育コストの約8割削減」だ。直近では、新入社員へのオンボーディングでもBacklogを活用。入社後1か月の間に必要なタスクを一覧化し、実践してもらうことで、業務を覚えるだけではなく、Backlogにも慣れてもらっている。
さらに、Backlogにより、属人化していたWebサイトの制作フローを整備することで、新入社員への教育工数が月35時間から7時間程度に大幅削減。個別フォローもなくなり、新入社員自身が「自ら調べて実行できた」という成功体験を積みやすくなることで、早期戦力化も実現している。
プロクモの執行役員 クリエイティブチーム統括マネジャーである丸野美咲氏は、「課題を登録するメンバーだけでなく管理者層もBacklogに触れる機会が増え、活用の裾野が広がっています」とコメントした。




