量子耐性を持つ暗号化、鍵配送を追加料金なしで実装

「FortiOS」で耐量子セキュリティ機能強化 従来の公開鍵暗号とのハイブリッド運用も

文●福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 米フォーティネット(Fortinet)は、最新の統合OS「FortiOS 7.6」において、耐量子セキュリティ機能を拡張した。量子コンピューターによる暗号解読の脅威に対応するもので、量子耐性を持つ暗号化や鍵配送を追加料金なしで実装できる。

 拡張された耐量子セキュリティ機能は以下の通り。

・米国国立標準技術研究所(NIST)が承認したML-KEMや、BIKE、HQC、Frodoといった「耐量子計算機暗号(PQC)」アルゴリズムへの対応

・量子力学を利用して安全に暗号鍵を交換できる「量子鍵配送(QKD)」を統合サポートし、主要なQKDベンダーとの相互運用性を確保

・複数の暗号アルゴリズムを組み合わせた「スタッキング」によるセキュリティ強化

従来の公開鍵暗号とPQCをシームレスに統合する「ハイブリッドモード」により、耐量子セキュリティへの段階的な移行に対応

・耐量子セキュリティを容易に実装できるよう、設定の構成や管理を簡素化

ユーザーインターフェースの強化

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