複雑な新薬開発プロジェクトで、チームの認識統一と情報共有を促進

“報告ばかりの会議”からの脱却 Backlogで議論に集中できる場に変えた三和化学研究所

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 ヌーラボは、医薬品メーカーの三和化学研究所における、プロジェクト管理ツール「Backlog」の導入事例を公開した。新薬開発プロジェクトにて採用され、半年で“進捗報告ゼロ”の会議体制を実現した。

 新薬の開発は、複数部署が連携する複雑で長期的なプロジェクトだ。特に、終盤フェーズでは、関係者が一体となって推進する必要がある。しかし、かつての三和化学研究所は、Excelでの管理が中心で、進捗共有や部署間の連携が滞るような状態であった。さらに、バージョン管理の煩雑さや属人化によって、認識のズレやタイムラグも頻発していたという。

 そこで、「誰が、何を、いつまでに、なぜやるのか」をチーム全体で共有できる仕組みとして、Backlogを導入。加えて、ヌーラボのBacklog導入から定着までを個別サポートする「あんしん!Backlog導入支援プログラム」も活用した。

 三和化学研究所は、Backlog活用により3つの成果を得られている。

 ひとつ目は、会議の生産性が向上し、「進捗報告の時間がゼロ」になったことだ。Backlog上でタスクの進捗を常時共有できる体制を構築することで、全体会議での進捗報告が不要になった。その結果、会議が「報告」から「議論」の場に変わり、プロジェクトメンバーの貴重な時間を、建設的な意思決定や課題解決に費やすことができている。

 2つ目は、「部署を超えた認識統一と情報共有」を促進できたことだ。Backlogの課題にて、担当者や期限を明確に登録する運用が定着。メンバー全員が共通認識を持って自律的に動けるようになった。これまで発生していた、「同じ会議に出て同じ話を聞いているはずなのに、メンバーの認識が違う」というケースがなくなり、誰が何をしているかが可視化されている。

 3つ目は、Backlogの「早期定着」だ。ヌーラボのプログラムにより、Excelからのデータ移行やルール策定、社内説明会のサポートを受け、スムーズな浸透を実現。加えて、「なぜ使うのか」という目的が共有されて、単なるツールの導入にとどまらず、チーム全体の業務を変革するきっかけになった。

 三和化学研究所の経営戦略部 経営企画グループは、「Backlogは、スケジュールやタスク管理だけでなく、チームワークを育むコミュニケーションツールとしても非常に有効」とコメント。現在、新薬開発プロジェクト以外でもBacklogの活用が進んでおり、今後も全社的な浸透を図っていくという。

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